~キャラバン休憩地点~
商人「勇者?いや、見てないな…見かけたらこんなところで油売らずに商品を売るしなー、勇者なんて最高のお客だしさ」
盗賊「とうとう足取りすらわからなくなったか…」
商人「あんたら、そんな状態で、よくあの南の洞窟からこの地に抜けて来たな?あの洞窟にゃ凶悪な魔物が巣を作っていたはずだが、見た目ロクな装備じゃないし」
僧侶「あ、あの…勇者様が、魔物を退治してくださった、んですよ……」
僧侶「洞窟、も…浄化作業、行われていましたから…もう、魔物が巣を作る、ことはありません、よ」
商人「へえ!?そいつは有り難い!これで大聖堂の街に行きやすくなる、いや~勇者様様だな!」
盗賊「その勇者がどこに行きそうかとか、検討もつかねーか?」
商人「うーん、もしかすると山越えの道を進んだんじゃないか?険しいが、近道でもあるしなー」
盗賊「山を越えた先にゃ何があんだ?」
商人「砂漠と、オアシスを守る国があるよ。山間にも村があるしな、こっちで見ないって事は、そのルートを通っている可能性が高い」
商人「だが、あんたらが山を登るのはやめときな。そんな装備じゃ自殺行為だ、砂漠にしてもな」
商人「という訳で……はい、いらっしゃいませ!装備を整えるなら我々にお任せを!武器防具に道具から食糧まで、なんでも揃っているよ!」
盗賊「チッ、商売人め」
僧侶「わあ、この旅で初めてのお買い物ですねえ~」
盗賊「浮かれてんじゃねーぞクソが。まあいい…まずは資金作りだ、宝石や魔物の皮を売る」
僧侶「ああああの!クソじゃないです、クソアマですう!………違いました!!僧侶でした!!ひ~ん!」
商人「ほう、こいつはなかなかのモノだねえ…じゃあこれくらいの引き取り値でどうだい?」
盗賊「いや、もうちょいイロつけてもらいてーな。こちとら死ぬ思いで手に入れた品なんだ、せめてこれくらいは……」
僧侶「…もうぅ、盗賊さんのオタンコナス!あの宝石は私が退治した魔物から奪ったやつじゃないですか…」
僧侶「………」
僧侶「…暇だなー、私、バカだから交渉とかできないし……邪魔になっちゃう、また怒られちゃうしなー…」
僧侶「それにしても、キャラバンって初めて見たなー…なんだかわくわくするなあ…」
商人B「いらっしゃい、お嬢ちゃん。あんたは何か買い物はしてくれないのかい?」
僧侶「はひぇ!?あ、あわわ、わわ……ご、ごめんなさい、私!お金、持たせてもらってなくて!!どうせ落とすから、って…」
商人B「そうかい、装飾品なんかも揃えているんだけどね~」
僧侶「わあ、綺麗ですねえ……ハッ!?いやいやいや!か、神に仕える者、質素で謙虚であれ!ぜ、贅沢は敵ですう~!!」
商人B「そんなお堅い事は言わずに。ちゃんと装備としても役立つ代物なんだよ?例えば、そうだな…ほら、この白銀のロザリオなんかも」ジャラ
商人B「海を越えた土地にある、聖騎士の王国で作られた、由緒正しい幸運の御守りなんだ。あっちの聖騎士様は、み~んなコレをつけているんだよ」
僧侶「へえ……すごく綺麗ですねえ…触れているだけで、何か落ち着きますし…大聖堂にいる時みたいな安心感が……」
商人B「どうだい?お金が無いなら、彼氏に強請って買ってもらいなよ」
僧侶「………………はひぇ?彼、氏?」
商人B「そうだよ。あっちにいる兄さん、あんたの恋人じゃないのかい?」
僧侶「!!?!!!?!?!?!!!???!?」
僧侶は こんらんしてしまった!
僧侶「ちちち違いますようぅ~!!あ、あんな!意地悪で怖い人!そっそんなのじゃないですうう!!!」
僧侶「わわわ私!私は!!もっと優しくて素敵な人の方が!勇者様みたいな……いえ、まだ勇者様のお姿は見たことありませんが…そうじゃなくて!!?ひぇ~ん!!だから違うんですぅぅぅ!!!」ブンブンッ
商人B「わあああ!?あぶっ危ないよ、お嬢ちゃん!メイス振り回しちゃ!!」
僧侶「ひぇ~~ん!!!違うんですぅぅぅぅ!!!」
ガシッ
盗賊「違ってんのはお前の頭ん中だ、バカタレクソアマ。正気に戻れ」
商人B「あ、と、止まった……た、助かった~…」
僧侶「あ、あ…と、盗賊さ……痛い!」ボカッ
盗賊「少しもジッとしていられねーのかテメーは。まだ三歳児のがマシだぜ」
僧侶「ううう…ご、ごめんなさい」ズキズキ
商人B「いや、いいんだよ。商品さえ買ってくれりゃあね」
盗賊「転んでもタダじゃ起きない、ってか。ったくクソアマが、余計な買い物させるんじゃねーよ」
僧侶「……す…すみません……」
盗賊「ならコイツを貰おう」
商人B「まいどありー!」
盗賊「ほらよクソアマ」ポイッ
僧侶「へ?…あ、さ、さっきのロザリオだ!い……いいんで、すか?」
盗賊「何がだ?まあ本物でも偽物でも、テメーがつける装飾品としちゃ適当なモノだろ」
商人B「ちゃんとした本物だよ!失礼な!」
僧侶「………」
僧侶「………へへへぇ…嬉しい…あ、ありがとう、ございます……」
盗賊「気持ち悪ィ面してんじゃねーぞクソアマ」
商人C「た!大変だ!!山賊どもが山から降りてきたぞ!」
商人「なんだって!?急いで品物を片付けろ、襲われる前に逃げるんだ!」
盗賊「おうおう、忙しいな。まあいい、こっちも買い物は済んだし。俺達もとっとと逃げるぞ」
僧侶「で、でも!悪い人達を放っておいたら……商人さん達が危ないです…!」
盗賊「バーカ、だからって俺達に何ができるよ?山賊退治?藪をつついて蛇に咬まれるってんだ、そういうのは」
僧侶「ううう……ううう~…!!」ジィーッ
盗賊「………」
盗賊「………はぁーっ、俺達はさっさと勇者に追いつかなきゃならねーの、忘れてねーだろうな……このクソアマ」
盗賊「おい、商人ども。山賊から無事に逃げ出せたら、何か礼の品とかくれっか?」
商人「はぁ?あんた達が何かするってのか?冗談言っている暇はないんだ、邪魔しないでくれ!」
僧侶「わ、わた、私達だって!!勇者様、の、仲間です!神様の御神託を受けた、仲間です!!あなあなあなたたたちは私達が守りますぅぅ!!」ガクガクブルブル
商人「"た"が一個多いし、まるで地震でも起きているような震え方している子に言われてもねえ……」
商人「まあ…せめて、俺達が南の洞窟まで逃げる時間を稼いでくれるなら……そうだな、この剣をあげようか」
盗賊「前金だ」ヒョイ
商人「あっ!?」
盗賊「ほう、なかなかいい品じゃねーか。軽くて丈夫そうで…こいつは鋼か?よく磨かれているな」スラッ
商人「ウチの目玉商品のひとつだったんだが…仕方ない。とにかくあんたらも気をつけなよ!俺達はもう逃げるからな!」
山賊「オラァァ!!商人ども、金を出せ!」
山賊B「品物も置いていけ、暴れたらブッ殺すからな!」
山賊C「……あん?なんだ、テメーらは」
盗賊「面倒くせー事に巻き込まれた、善良な一般人だ」
僧侶「わ…悪いことは、やめてくださいっ!!」
山賊「邪魔すんじゃねぇ!!男は殺せ、女は捕まえて売り飛ばすぞ!」
僧侶「はわわわわ…」
盗賊「おい、クソアマ。俺から離れるなよ、ヤバくなったら薬草を投げてもらうから、準備しとけや」
僧侶「は、は、はいぃっ!!」
山賊「うおりゃあああ!!」ブンッ
盗賊「ふんっ!」ガキンッ
盗賊「…へえ、斧の一撃を受け止めてもビクともしねーな、この剣。あんにゃろう、こんなイイものを隠していやがって」
山賊「らあああ!!」
盗賊「遅いッ!!」ザシュッ
山賊B「あ!兄者!!この野郎ォ!!」ブンッ
盗賊「剣で受け止め……」ガキン
盗賊「ダガーナイフで仕留めるッ!!」ザクッ
山賊B「ぎゃああああ~!!」
盗賊「ふん…何回かやればモノにできるな、この流れ技は」
僧侶「す!すごいすごい、盗賊さん!とっても強くなってます…!」
盗賊「誰かさんのせいで、散々魔物と戦わされたしな。今更山賊くらい……って!クソアマ!!なんで倒した山賊どもを手当てしてやがる!!」
僧侶「だ、だって!!斬られて血がいっぱい出てますから!!」
盗賊「クソアマァァ!!買ったばかりの薬草がみるみる無くなっていくじゃねーか!!ふざけんなよテメ、……ッ!?」ガツッ!
山賊C「へへへ……俺を忘れてんじゃねーぞ、兄ちゃんよ」
僧侶「きゃー!!盗賊さん、盗賊さーん!!?」
盗賊「グ……ク……クソ…アマ……」ドサッ…
・・・
盗賊「………ぅ……」
衛兵「!! 気がついたか」
盗賊「…?誰だ、テメー…ここは……?」
衛兵「ここは山間の村。私はここの警備を勤めている。君達が山賊に捕まって、アジトに運ばれて行くのを見たのでな、助けてここに運んだのだ」
盗賊「…?どういう……、…!!クソアマ!?クソアマは!?」ガバッ
盗賊「ッッ痛~!!」ズキン!
衛兵「動くな、頭を殴られたんだ、暫くおとなしくしていなさい。君と一緒にいた女の子は無事だよ、ほら隣のベッドで寝ている」
僧侶「…すぴー……むにゃ……」
盗賊「………」ホッ
衛兵「勇者様が山賊のアジトを潰してくれたのもあるが、彼の報告を受けて様子を見に来たら、丁度君達が残党に連れて来られたところだったからな。いやはや運というかタイミングが良かった」
盗賊「ッ勇者!?勇者もここに来たのか!?」
衛兵「あ、ああ。もう旅立たれてしまったが、私達はあの山賊に手を焼いていたから。勇者様が粗方山賊を退治してくださったおかげで、様子を見に行くことも君達を助けることもできたんだ」
盗賊「それで、勇者は今どこにいるんだ!?どこに行っちまったんだ!?俺達は勇者を探してんだ、合流しなきゃならなくて…」
衛兵「山を降りて砂漠の方面へ向かわれたのではないだろうか。この山からは、そこしか道はないからな、周りは切り立った崖か、海だし…」
盗賊「そ、そうか…なら、俺達も早く……ぐぅっ」ズキズキ
衛兵「だからおとなしくしていなさい。そんな状態じゃ歩くこともままならないだろう?回復次第、山を降りるまでだが、私が送ってあげよう」
盗賊「……す、…すまねぇ……」
衛兵「君達の荷物はそこに置いてある。いいね、おとなしくしているんだよ。では後程…」バタン
盗賊「くそっ、近づいた掴めたと思えば、するりと逃げていきやがる…勇者の野郎……」
盗賊「少しくらいゆっくりしていてもいいだろうが、生き急ぐっつーか、死に急ぐっつーか……本当に追いつけんのか、コレ…」
僧侶「くー、…くー……すぴー…」
盗賊「……ったく、デケー荷物を背負い込んだものだぜ…このクソアマめ……いらねェことばかりしやがって、役立たずのくせに」
盗賊「…ドングリ無ェな、ならこのペンを鼻に突っ込んでやる」グイグイ
僧侶「ふご!……ふごー、ふごー……」
盗賊「あー…頭痛ェ、イビキが響くんだよ、クソアマが!まだまだ入るな、ペン追加っと」グイグイ
僧侶「ふごごご……ふご!!」プンッ!
盗賊「ぎゃっ!?」ドス
盗賊に かいしんのいちげき!
盗賊「あだだだだ!!ペンが額に刺さった!こ、このクソアマ…どんだけ鼻の力強いんだ!?」
僧侶「むにゃむにゃ……盗賊さん…」
チュン チュン
衛兵「おはよう2人とも。昨晩はゆっくり休めたかな?」
僧侶「は、はい!あの、ありがとうございました、助けて頂いて……」
盗賊「………」ムスッ
衛兵「いいんだよ、気にしないでくれ。ふむ、君の傷も落ち着いたかな?コブが引いている……おや?この額の黒い点はどうしたんだ?」
僧侶「はれ?本当だ、盗賊さん…こんな傷、今までなかったのに…」
盗賊「テメーのせいだ、クソアマ!」ゴンッ
僧侶「はう!?ななななんで!?なんでぶたれたんですか、私~!?」
盗賊「うるせえっ!さっさと出発すっから支度しろ!!」
僧侶「うえぇ~ん!!盗賊さん、怒ってばっかり~!!」
衛兵「ま、まあまあ…落ち着いて、2人とも…」
盗賊「おい、助けてもらった礼をしてェんだが、何がいい?」
衛兵「礼?そんなものは必要ないよ。私達は穏やかに暮らしたいだけだから…山賊に立ち向かってくれた事が充分な礼だ」
盗賊「だが、俺達は…」
衛兵「彼女から話を聞いたんだ。キャラバンを逃がす為に山賊と戦ったんだろう?キャラバンには私達も世話になるからね、だからそれで充分なんだ」
僧侶「わ…私は、足手まといになっちゃいましたけれど…と、盗賊さんは、いっぱいいっぱい戦ってくれましたからね!」
盗賊「………」
衛兵「ありがとう、感謝するよ」
盗賊「チッ。格好悪ィな、俺は…」
僧侶「な、な、なんで?ですか…?」
盗賊「山賊を仕留められず、助けられといて、逆に礼を言われるなんざ……なんか複雑だぜ。勇者はきっちり仕置きして颯爽と旅立ってんのによ?なんだかなあ」
僧侶「い、今は勇者様は、関係ないですよ…!盗賊さんは、盗賊さんは……」
盗賊「おい。やっぱり礼はさせてもらわぁ。この金貨を受け取ってくれ」
盗賊は 衛兵に 100ゴールドを 渡した !
衛兵「い、いいのか?こんな大金を」
盗賊「構わねェ。ありがとうよ、助けてくれて」
衛兵「しかしこれは…こんなには……」
盗賊「…多いってんなら、貸し付けだ。無期限の」
盗賊「いつか俺が強くなって、またこの村に訪れた時……何か美味いもんでも食わせてくれ。それで釣り合いが取れるだろ」
僧侶「わ!私も!私も、遊びに来たいですぅ!」
盗賊「テメーはダメだ、クソアマ」
僧侶「ななななんでなんでなんでー!??」
衛兵「…ふふ。いいだろう、任せたまえ。とっておきの山の幸を振る舞おうじゃないか。勿論、君も歓迎するからね。僧侶さん」
僧侶「あり、ありがとうございます!わあい、楽しみにしてますね、お料理~!」
盗賊「ケッ。甘やかさないでくれや、このクソアマを。すぐ図に乗りやがるからな」
衛兵「では、出発しよう。といっても、この山道は穏やかなものだからな。出てくる魔物も比較的おとなしい」
衛兵「だからこそ、山賊が拠点としてしまったのだが…麓まで送ろう、ついてきたまえ」
僧侶「よ、よろしくお願いしまぁす…」
盗賊「……おい、クソアマ。なんで俺のマントを掴んでやがる。動きにくいから離せ」
僧侶「い…いいんです、気にしないで、ください…」
盗賊「気になるわ!いいから離せ!洞窟みてーに暗かねーし、魔物だってあの衛兵が追い払ってんだ、怖かねーだろうがっ」バッ
僧侶「あっ!や!」ギュッ
盗賊「…なんなんだよテメーはよォ…!」
僧侶「い、いいんです、いいんです…!!」
衛兵「………ふふ」
衛兵「(私が僧侶さんを助けた時、取り乱して泣いていたからな…もう離れたくないよね)」
衛兵「ああ、川だ。ここで水を汲んでいくといい、砂漠に入ったらオアシスの街まで長いからね」
衛兵「山の神の加護を受けているから、浴びれば疲れも癒えるんだよ。ほら、手を洗ってごらん」
盗賊「どれどれ…成程、確かに。冷たくて気持ちが良いな、気分が晴れるようだ」バシャバシャ
僧侶「このお水で、お風呂を焚いたら…さっぱり、しそうですねえ…」
衛兵「ここから少し離れたところには、温泉も湧いているんだよ」
僧侶「温泉?」
衛兵「天然の風呂さ、温かくて気持ちが良いよ。山賊が居た頃はなかなか入りに行けなかったが、今なら皆自由に入りに行ける。本当に勇者様には感謝しなければ」
僧侶「わあ…!いいですね、温泉…!入ってみたい、です」
盗賊「そんな暇はねーってわかって言ってるんだな?」
僧侶「ううう…」
衛兵「まあまあ。いいじゃないか、少しくらいは。入って行きなさい」
衛兵「その温泉も疲れを癒し、病気や傷も治す力があるんだ。本来は定期的に浴びなきゃいけないけど…山賊との戦いで受けた傷に効くと思うから」
盗賊「……ったく。少しだけだぞ」
僧侶「わーい!わーい!お風呂嬉しいです~!どんなものかな~」
衛兵「……それに、君は絶対に温泉へ浸かった方が良い」ヒソヒソ
盗賊「…あ?」
衛兵「傷の手当てをしている時に、見てしまったんだ。君の腕の傷。魔物にやられたんだね?毒が回っている、早く適切な治療をすべきだ」
盗賊「!!」
衛兵「温泉で毒が抜けるといいのだが…何故、毒消し草を使わないんだ?」
盗賊「…使ったさ、キャラバンで買ってすぐにな。だが、効果がない…遅すぎたんだ、もう毒消し草じゃ間に合わねェらしい」
衛兵「そうか…なら教会での治療しかないか…彼女は毒消しの魔法を使えないのか?」
盗賊「あのクソアマはとことん使えないヤツでな。毒消しの魔法どころか、回復魔法すら使えねーんだ」
衛兵「なんと……」
盗賊「なのに、いらねェ事ばかりしやがるトラブルメーカーでな。早ぇところ、勇者と合流してアイツを押しつけねーと、俺がヤバいってなもんだ」
僧侶「あー!!湯気がムクムクですぅ!衛兵さん、盗賊さーん!これが温泉ですかあー!?」
衛兵「!! あ、ああ。そうだよ、これが温泉だ。さあ、2人とも入ってきなさい。私は危険な魔物が来ないよう見張っているから」
僧侶「すごいすごい、いっぱい穴があって、お湯が溜まってます~!私、こっちの広いほうに入ろうっと!」
盗賊「チッ、うるせえんだよ、風呂くれーでキャーキャー騒ぎやがって」
僧侶「盗賊さん、こっち見ないでくださいよう!」
盗賊「金払われても見るかよ、テメーの洗濯板なんてよ」
僧侶「せ!洗濯板だなんて!!」
盗賊「テメーこそ、こっち見るんじゃねーよ、クソ痴女ー」
僧侶「盗賊さんのバカぁー!!」
衛兵「ま、まあまあ…喧嘩しない喧嘩しない」
・・・