勇者「念願の勇者になった。これで夢だった僧侶との二人旅ができる」 6/6

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魔法使い「……バイキルト……上限……スカラ……上限……」

魔法使い「勇者様の命により……私たちは……ドラゴラム!!!」

魔法使い「ギャォォォォォォォォン!!!!!」

僧侶「ピオリム……上限……私たちは……ザギザギザギザギザギ……!!」

魔物「ひぎゃぁぁぁああああああ!!!!!!」

魔物「こんな数のドラゴンなんてぇぇ!!!!」

魔物「魔王さぁまぁぁぁぁぁ!!!!!!!」

魔王「ぬうぅぅぅうう……!!」

勇者「さあ、終わりだ。魔王!!貴様に逃げ場も勝ち目もないぞ!!」

魔王「ふざけるな!!!―――メラゾーマ!!!」

勇者「!?」

ドラゴン「―――しゃくねつ!!!」

僧侶「相殺したぁ♪流石、ドラゴンさん!!」

魔王「おのれ……ドラゴン!!」

ドラゴン「今度は私が世界を統べる王となります。ご安心を」

魔王「ゆるさんぞ……ゆるさんぞぉ!!!!」

勇者「はぁぁぁ!!!」

魔王「―――あまいわぁ!!!!」

勇者「ぐわぁ!!?」

僧侶「勇者様!!」

ドラゴン「くらえ!!!かがやくいき!!!」

魔王「冷たい!!やめんかぁ!!!」

ドラゴン「あぅ!?」

魔王「ふぅ……ふぅ……殺してくれる……塵すら残さんぞぉぉぉ!!!!」

僧侶「ドラゴンさん!!」

ドラゴン「やっぱり……つよい……」

勇者「くそぉ……」

魔王「終わりだ……やはり勇者は殺しておくべき存在……このままでは……このままでは……いつか……!!」

勇者「……っ!?」

魔王「くたばれぇぇぇぇ!!!!!」

僧侶「勇者様!!!!」

勇者「くそ―――誰か!!!」

魔王「―――ぬうう!?!?」

勇者「え……?」

戦士「お怪我はありませんか?」

戦士「スカラとピオリムのお陰で、魔王の拳など蚊に刺された程度のダメージです」

魔王「くそぉ……がぁぁぁぁ!!!!!!」

勇者「お前達……あの魔物の大軍は!?」

戦士「ドラゴラムの炎とザギでもう大半が死滅しました」

勇者「そうなのか……よし、お前達、俺に続け!!」

仲間『はい!!勇者様!!』

魔王「おぉぉおおお?!!?くるな……くるんじゃなぁぁい!!!!!」

勇者「―――とつげきぃぃぃぃ!!!!!!!!」

戦士「くらええええええ!!!!!!!」

武道家「あちょぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」

魔法使い「ギャオォォォォォォオン!!!!!」

僧侶「ザギザギザギザギザギザギザギ……!!」

魔王「―――ぎゃぁあああはああああぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!」

ドラゴン「―――やった……!!」

僧侶「勇者様!!」

勇者「トドメだ……!!ギガデイン!!!」

魔王「ごほぉぉぉお!?!?」

勇者「―――これで、終わったんだな」

ドラゴン「やったぁ!!これで私が竜王になれるー!!」

魔王「―――おのれ……一矢報いずして……死ねぬ……!!」

ドラゴン「やった!イエス!!竜王のたんじょうだぁ!!」

勇者「そんなにはしゃぐな」

ドラゴン「だってだって♪」

勇者「しょうがないやつだな」

ドラゴン「竜王ですよー?竜王!!」

僧侶「はいはい」

魔王「死ね……!―――イオナズン!!!」

勇者「―――!?」

僧侶「え?」

ドラゴン「―――危ない!!!!」

魔王「―――くそ……また……ドラゴンめ……じゃ、ま……を……ごふ……」

勇者「ドラ、ゴン……?」

僧侶「ドラゴンさん……?」

ドラゴン「………いた、い…です……とっても……い、たい……」

勇者「おい!!!しっかりしろ!!!」

僧侶「ドラゴンさん!!」

ドラゴン「……りゅう、おう……に、なれる、と……おもったのになぁ……」

勇者「なれる!!なれるから!!!」

僧侶「あの!!みなさん!!」

魔法使い「ごめんなさい……もう、魔力は残ってないの……」

僧侶「そ、そんな……!!」

ドラゴン「あ、はは……総力戦……ですしたから……ぐ……!」

勇者「もうしゃべるな!!」

僧侶「ホイミ!!」

ドラゴン「あ、り……がとう……ちょっと……げんき、に……なれた♪」

僧侶「すいません……!すいません!!」

勇者「くそ……しっかりしろ!!死ぬな!!!」

ドラゴン「……ホント……ばかですねぇ……なんか……体が勝手に……う、ご……い――――」

勇者「ドラゴン?!ドラゴン!?!?――――ドラゴーン!!!!!!」

―――半年後

旅人「あれ……?こんなところに街なんてあったかな?」

戦士「いらっしゃいませ」

旅人「あ、ども……」

武道家「ここは竜の街ですよ、旅のお方」

旅人「竜の街?」

魔法使い「人間と共に戦った竜を祀るために勇者様がおつくりになられたのです」

旅人「ああ、その話は聞いたことがあるなぁ」

僧侶「ではでは、私めがご案内してあげますね♪」

旅人「な、なんか、女の子が多いねえ」

武道家「勇者様の趣味です」

商人「あいあい」

盗賊「まったく、困ったものよね」

旅人「へえ」

僧侶「ここが勇者様のお屋敷ですよ?……是非ともお会いになってくださいな♪」

旅人「す、すいません……旅の途中で寄らせていただいたのですが……」

勇者「おおー、これはこれは」

ドラゴン「きゃは♪久しぶりのお客さんですねー」

僧侶「はい♪」

旅人「わぁああ!!!!ドラゴン!?!」

勇者「ああ、この子、この街では一応、竜王で通ってるんで」

旅人「そ、そうなんですか?」

ドラゴン「えっへん!奇跡の復活を遂げた私に相応しい称号ですよね!」

旅人「はぁ……」

勇者「―――さて、貴方はこの街ができて初めてのお客様なんですよ」

旅人「私が、ですが?」

僧侶「それで、お願いがあるんです」

旅人「え?なんですか?」

勇者「実は……僧侶と二人旅をしたいとずっと思ってたんです」

旅人「え?」

勇者「前回は色々とあって、数週間ほどしかできなくて」

僧侶「この街を作ることにもなりましたからね」

旅人「え?で、なにをしろと?」

勇者「竜王と一緒にこの街を発展させてください」

旅人「えぇぇええええ!!?!?」

ドラゴン「この世界の半分をお前にやろう……!―――きゃー!!これ言ってみたかったんですよぉ♪」

僧侶「良かったですね」

ドラゴン「はい!」

勇者「では、よろしくお願いします。この街には貴方以外に男性はいませんし、きっと天国ですよ?」

旅人「あ、そんな!!勝手に―――」

ドラゴン「私と一緒にこの街を大きくしましょーね?」

旅人「ぎゃぁああああ!!!!!抱きつかないでぇぇ!!!」

僧侶「勇者様……これで二人旅ができますね♪」

勇者「ああ。夢だった僧侶との二人旅だ。―――おし、出発だ!」

僧侶「おー♪」

                   おしまい。

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