勇者「魔王を復活させよう」女魔法使い「本気?」 2/6

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魔王「ごはん!」ガツガツ

女魔法使い「だめよ!魔王ちゃん。賢者、魔王ちゃんになんて事を!」だきっ

魔王「はなちぇー、ごはんー!」

賢者「あら、手がそんなんじゃ仕方ないから気を使ってあげたのに。」

女魔法使い「もう、魔王ちゃん。じゃあお姉ちゃんが口移しで・・・。んー。」

魔王「もういやだー!勇者!」ヒシッ

女魔法使い「あ、魔王ちゃん、なんでそっちに。」

勇者「服のすそつかむなよ。魔王。食いにくいだろ。」モグモグ

魔王「わたち、勇者といる。あいちゅら怖い。」

女魔法使い「ガーン」

賢者「ふふふ。」

勇者「しっかたねーなー。ほれっ、隣座れ。」

魔王「うんっ。」

勇者「ほれ、口開けろ。」

魔王「あーん。ポリポリポリッ。」

勇者「ほれっ」

魔王「ポリポリポリッ」

勇者「うっ、か・・かわいいかも・・。」

賢者「あ、勇者の目がやばいわ。」

女魔法使い「うー、小動物みたい。私が与えたいっ。」

賢者「こっちもやばいわね。」

戦士「おかわりー!」ガツガツ

賢者「なんか、魔王が精神まで子供に戻っていってるみたいね。」

勇者「しかし、手がそんなだと不便だなー。」

魔王「ポリポリポリッ」

勇者「魔王、お前モシャス使えるか?」

魔王「使えない。ポリポリポリッ」

勇者「じゃあ、教えてやるから、別人の姿になって飯食え。」

魔王「勇者はやさちいなー。じゃあ、戦士にでもなるかなー。いっぱい食べられそうだし。」

女魔法使い「だめええええええ!絶対ダメー!」ギリギリ

勇者「女魔法使い、く・・・首・・・首しまってる・・から。」

女魔法使い「あんなむさい姿だめえええ!今の姿が至高にして最高なのよ!」

勇者「し・・しぬ・・・わかった・・・。」

魔王「ガクブルッ」

勇者「ふぅ・・・。じゃ、魔王。モシャスは部分的に使え、な。手だけとか。」

魔王「うん、でも今日は食べさせてね。あーん。」

勇者「やっとついたぜ。」

賢者「ここから、空に?」

ラーミア「おいっす、勇者様。ひさしぶりっす」

女魔法使い「ラーミア!久しぶりね。」

ラーミア「黙れ!下僕が!そのケツの穴みたいな口とじてろ!」

女魔法使い「う・・・相変わらず口が悪いわね。」

ラーミア「黙れっつってんだろ。あばずれ。」

勇者「まぁまぁ、ラーミア。元気だったか?」

ラーミア「それが聞いてくださいよー。あっしも良いお年頃だし、子作りもしたいと思ってるんですが、いないんすよー。」

勇者「いないって?」

ラーミア「いやね、女のラーミアが。これじゃ子供作れませんよー。」

女魔法使い「不死鳥なんだから必要ないでしょ。」

賢者「雌雄同体なのかも。」

ラーミア「うっせっつってんだろ!このアマども!燃えっか?あぁん?燃やしてやっか?」

勇者「じゃあ、見かけたら教えてやるよ。それよりちょっと頼みがあるんだ。」

ラーミア「ういっす。勇者様の頼みならどんなことでもしますよー。」パタパタ

勇者「また空飛んで欲しいんだけどいいかなー?」

ラーミア「お安い御用っすよー。どこまででもいきますぜー。」

女魔法使い「やった!」

ラーミア「誰がてめーを乗せるっつったよ。てめーらは走ってついて来い。下僕どもが。」

魔王「こいちゅ。なんで勇者にばっかいい顔するんだ?」

ラーミア「なんだ、このクソガキは。あぁん?」

勇者「魔王。」

ラーミア「ま・・・まままま魔王!?そ、そそそそそそそんな・・・まさか・・・。」

魔王「こいちゅ、勇者ばっかじゃなくみんなにちゃんと接しろ!」

ラーミア「うううううう、うるせえ。ゆゆゆゆゆ勇者様は選ばれた人なんすよ!だだだだだ黙ってろ。」

魔王「ころちゅ!」ゴォー

ラーミア「なななんて魔力!わわわわわ分かったよ!べべべべべべつにビビッてねーからな!」

勇者「よし、ここの上が天空城だ。」

ラーミア「ここから上っすかー?見えないっすけど、めっちゃ高いとこっすねー。」

女魔法使い「がんばって、ラーミア。」

ラーミア「うっせボケ。乗せてやってるだけありがたいと思え。」

魔王「ゴゴゴッ」

ラーミア「超特急で行くっす!」ビュン

戦士「お、城が見えたぞ。」

賢者「着いたわね。」

女魔法使い「わー、雲の上に乗れるわ。」

魔王「わーい。」

勇者「ラーミア。ありがとな。帰りはルーラで帰るから。」

ラーミア「勇者様からお褒めいただけるとは感激っす。でも、勇者様。その魔王、そのままつれてるととんでもないことになりますぜ。」

勇者「ん?なんで?」

ラーミア「神々の怒りを買ったらいくら勇者様でも勝てるかどうか・・・。まー、あっしからの忠告です。それじゃあ。」

勇者「ありがとなー。」

天空人「!!」

勇者「お、こんちわー。」

天空人「人だー!ってあんたらどこから?」

勇者「いや、空飛んで来たんだけど・・・。」

天空人「え?塔は?」

勇者「は?塔なんてあったの?」

天空人「ひどい・・・せっかく作ったのに・・・。だめです。やり直してください。」

勇者「は?」

天空人「天空の塔を上ってきてください!規則なんです!」

勇者「でも空飛んできちゃったんだからしかたないじゃないか。」

天空人「ああー。これがばれたら私は減給だー!」

勇者「まー、よく分からんけど元気出せよー。ところで、ここに地上管理してるドラコンっている?」

天空人「は、はい、マスタードラゴン様のことですね。」

勇者「会いたいんだけどいいかなー。」

天空人「いいですけど・・・あなたは?」

勇者「おれ勇者。」

天空人「おお!あんたがあの勇者様ですか。では、こちらのお連れは?」

戦士「俺は戦士だ。よろしくな、がはは。」

賢者「賢者です。」

女魔法使い「女魔法使いよ。」

魔王「マスタードラゴンころちゅ!」

天空人「へ?あ・・・あのこちらのかわいらしい方は?」

魔王「マスタードラゴンころちゅ!私はまお・・・。」

勇者「はいー、ちょっと黙ろうねー。」

魔王「むぐむぐー!」

勇者「この子は私と女魔法使いの子供です。」

女魔法使い「ちょっ。」

勇者「みんな話し合わせろよ。」コソコソ

賢者「そ、そうでしたね。」

戦士「お?そうだったのか?おめでとう!勇者。」バンバン

女魔法使い「え・・・そ・・・きゅ・・・急にそんなこと言われてもまだ早いっていうか、べ・・・べつに勇者ならいいんだけど、まだ心の準備が・・・。」

勇者「魔法使い、ほらっ、あわせろよ。」コソコソ

女魔法使い「え、ええ。私たち付き合ってます!」ドキドキ

天空人「はぁ、ではこちらへどうぞ。」

マスタードラゴン「人の子よ、何ゆえこの平和な世の中でこの地へ来たのか。」

勇者「お前が地上の管理者だというのは本当か?」

天空人「マスタードラゴン様に無礼だぞ!人間。」

マスタードラゴン「よいよい。私が管理者だというのは本当だ。」

勇者「じゃあ、なぜ、俺たちが魔王を倒した後、迫害される。なぜ人間たちを正しい道へ導かない。」

賢者「まったく職務怠慢ですね。」

女魔法使い「これだから出来ない管理職は。」

戦士「ばーか!」

魔王「ばーか、ばーか!」

マスタードラゴン「私が神から与えられたのは人間と魔族との間の管理だけだ。魔族が滅びた今、私に役目などない。」

魔王「滅びてなどいないぞ!マスタードラゴンころちゅ!」

勇者「あー、うちの子が失礼しました。ちょっと黙っててねー。」ギュッ

マスタードラゴン「ん?ふははは。そういうことか。面白い。」

勇者「な・・・何か?」

マスタードラゴン「いや、なんでもない。私は今、役目もなく自由な身だ。話があるなら聞こう。」

勇者「ルビスと会ったことがあるか?」

マスタードラゴン「ある。」

勇者「どこにいる?いや、ルビスのいる場所にいったことあるか?」

マスタードラゴン「あるぞ。会いたいのか?」

勇者「ああ、行ったことがあるならルーラでいけるだろう。連れて行ってくれ。」

マスタードラゴン「あってどうする?」

勇者「神の座から引きずりおろす!」

マスタードラゴン「ふはははは!愉快な人間だ。幸い今私は役目を帯びていない。ここだけの話私は人間に憧れていたのだ。」

女魔法使い「人間に?」

マスタードラゴン「自由で、何者にもなれる可能性を持っている人間にな。」

勇者「じゃ、じゃあ・・・。」

マスタードラゴン「ああ、行くぞ!ルーラ!」

ルビス「あー、つまんないわー。魔王も倒れちゃったしー。」

ルビス「あー、くっそ、またPKじゃない!なにこのクソゲー!」

ルビス「はー、コミケいきたいなー。勇者×兵士長の801とかやってないかなー。」

ルビス「『勇者、ほらここが気持ちいいんだろう?』『あ、兵士長、俺は・・・他に好きな人が・・・。』『いいから、そんなやつの事忘れさせてやるよ』」

勇者「・・・。」

戦士「うわっ、きったねー部屋。」

賢者「腐ってる・・・。まだ早かったんですね。」

魔王「ねー、801ってなに?」

女魔法使い「魔王!見ちゃいけません!」

勇者「あー、そのー、ルビス・・・様?ルビスさん?」

ルビス「ん?え・・・。キャーーー!」バタバタ

勇者「いや、いまさらそんな隠しても・・・。」

ルビス「よよよ・・・よくぞ来ました。光に導かれし者たちよ。このルビスに何かありましたか?」ピカー

勇者「あの、ここで後光を発してもらっても説得力が・・・。」

ルビス「み・・・見たの?」

勇者「見た。俺をネタにするのはやめて欲しいんだが・・・。」

魔王「ねー、801ってなに?」

ルビス「ああ・・・。もう死にたい・・・。いや、もう殺してなかったことにしちゃえば・・・。しね!勇者!」ブオン

勇者「おっと、その程度の攻撃は・・・。うっ・・・力が・・・。」

ルビス「ほほほ、勇者の力は神の加護があってこそのもの。私の加護がなくなってしまえば、お前はただの人間よ。私の恥ずかしい記憶と共に消えなさい!二度と蘇らないようにそのはらわたを食らい尽くしてあげるわ!」

勇者「や・・・やば・・・。」

魔王「やめろ!」キーン

ルビス「な・・・お前は。」

魔王「勇者を傷つける者はゆるちゃないぞ!」

ルビス「ま・・・魔王!」

魔王「わたちは、勇者たちにあって、悪いと思っていたやちゅがいいやちゅだったり、その逆だったり、その上で勝手に敵をちゅくってた事にきがちゅいた。だが、お前はわるいやちゅだったみたいだな。ルビスころちゅ!

マスタードラゴン「まぁ、待て。魔王。」

ルビス「マスタードラゴン!あなたが連れてきたんですか。なんということ!」

マスタードラゴン「魔王、彼女も悪いやつではないよ。ちょっと取り乱しているだけだ。ルビス様も落ち着いてください。」

ルビス「あああああ、もう、あなたまでいるんじゃ証拠をもみ消せないじゃない。」

マスタードラゴン「誰だって、恥ずかしい趣味の一つや二つあるものです。それが人間というものですよ。」

ルビス「私は神ですよ。」

マスタードラゴン「人間もよいものです。私は人間になりたい。」

ルビス「はぁ・・・。もういいわ。で、何のようなの?」

勇者「た・・・助かった。いや、お前の生活見て改めて思ったんだが・・・お前、世界を知らないだろ。」

ルビス「神である私になんという無礼な!」

勇者「いや、ヒッキーじゃん。」

ルビス「いってはならぬことを!」

勇者「魔王、やっていいぞ。」

魔王「マダン・・・。」ゴゴゴゴ

ルビス「ちょっ、話聞くから待って!」

勇者「魔王、もういいぞ。」ナデナデ

魔王「えへへ。」

勇者「だから、ルビス。お前もちょっと付き合え。」

ルビス「どこへ。」

勇者「世界を見て回らせてやる。でもその前にもう一人連れて行きたいやつがいる。」

ルビス「連れて行きたい?誰を。」

勇者「破壊神を復活させよう。」

ルビス「なっ。駄目。あいつはすっごく危険なのよ!」

魔王「破壊神!父上!」

女魔法使い「破壊神がお父さんなの、魔王?」

魔王「すべての魔物の父なんだからわたちの父上だ。」

ルビス「あいつは封印しておいていいの。恐ろしい力を持ってるんだから。」

勇者「力を持ってるってだけでずっと封印されてるのか?」

ルビス「ええ、もう数えることもできないくらいはるか昔からね。」

勇者「かわいそうとか思わねーの?」

ルビス「え?」

勇者「ずっと閉じ込められててさ。それも永遠だろ?悪いことしたからってさすがに反省してるんじゃね?」

ルビス「しかし・・・。」

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