勇者「魔王を復活させよう」女魔法使い「本気?」 3/6

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魔王「父上をかえちぇ!」

ルビス「うー、どうせ力ずくでしょ。分かったわよ。でも暴れたらすぐ封印するからね。」

勇者「よっしゃ。じゃ、次は魔界の封印の地だ!」

マスタードラゴン「わたしはこれで帰るぞ。さらばだ。」

賢者「ルビス・・・ね。神の力・・・か。ふふふ。」ボソボソ

魔王「ねぇ、ところでルビス。801って何?」

封印の地

勇者「ここに破壊神がほんとにいるのか?なーんもねーところだな。」

賢者「こんな洞窟の奥にこんな広い空間があったなんて・・・。」

魔王「ルビス!はやく!」

ルビス「どうなっても知りませんよ。」ピカー

破壊神「ううう・・・。」

戦士「お、あれが破壊神か?でっけー!」

魔王「父上!」

破壊神「ここは・・・どこだ・・・おまえたちは・・・なにものだ・・・。」

ルビス「私です。ルビスです。」

破壊神「おまえは・・・なにものだ・・・。われはなにものだ・・・。おもいだせん・・・・。われがぜんであるかあくであるのかさえ・・・。」

ルビス「そ・・・そんな。」

勇者「あまりに長く封じられて何もかも忘れちまったのか・・・。」

女魔法使い「なんてこと・・・。」

ルビス「わ・・・わたしは力を恐れるばかりになんということ・・・。」

魔王「ち・・・父上ー!!」ビーッ

女魔法使い「ま、魔王ちゃん、泣かないで。」

破壊神「わたしは、おまえのちちなのか?」

賢者「いいえ、あなたは私の奴隷で、私と共に世界を支配するために呼び出されたのです。」

破壊神「そ、そうであったのか。」

勇者「ちょっ!賢者何言っちゃってんの!」

賢者「あら、連れて行くいい口実になるんじゃないですか?ふふふ。」

勇者「破壊神!違う!今の違うからね!」

破壊神「ならばわれはなにものだ・・・。」

魔王「父上・・・」ピクピク

破壊神「そ・・・そのみみは・・・。」

魔王「父上ぇ」フリフリ

破壊神「そのしっぽは・・・・。」

魔王「うう・・。」

破壊神「かわいいのぅ。」ナデナデ

魔王「えへへ。」

勇者「ま、そういうことだ。お前は魔王の父親だ。まぁ、そのうち思い出せるかも知れないし、俺たちと来ないか?」

破壊神「どこへだ。」ナデナデ

勇者「世界を見に。」

破壊神「ふむ、わたしがなにものであるのかは、おまえたちについていけばわかるのか。では、ともにゆこうぞ。」ナデナデ

魔王「にゃーん。」

女魔法使い「でも、さすがにその格好じゃ、まずいんじゃない?」

賢者「しかたないわね。ほら、この変化の杖を貸してあげるわ。」

勇者「ちょっ、そんなの持ってるなら、魔王だって普通の姿になれたんじゃ。」

賢者「あら、それじゃ面白くないでしょ。」

魔王「うう・・・。真の破壊神がここにいる。」

王国

勇者「さて、王国に戻ってきたわけだが。」

破壊神「お、あれはなんじゃ?あのうまのひいておるものは。」

女魔法使い「あれは馬車よ。」

破壊神「あのけったいな、はこはなんだ?」

女魔法使い「あれは家よ。あそこに人が住んでるの。」

破壊神「あれがいえだと・・・。うーん・・・よくおもいだせんが、ひとはあなにすんでたきがするのだが・・。」

女魔法使い「どんだけ昔よ!」

破壊神「おお、あのものがたべておるのはなんだ!」

魔王「父上・・・わたちははずかちいです・・・。」

賢者「まったく、どっちが子供か分からないわね・・・。」

賢者「それで勇者。これからどうするんですか?」

勇者「ルビス、お告げは出来るか?」

ルビス「え・・ええ、まぁ神様ですからね。声でも出来るし、夢に見せることでもできるわ。」

勇者「じゃあ、今から言うとおりにしてくれ。」

王宮 王の寝室

声「王よ・・・。王よ・・・。起きるのです。」

王様「んん、誰じゃいったいこんな時間に。」

声「王よ、あなたに伝えることがあります。」

王様「これは・・・お告げ?もしかしてルビス様ですか!」

声「そうです。王よ、今、また魔王の軍団が復活しようとしております。」

王様「ま・・・魔王が・・・。」

声「魔王は、今はまだかわいいのですが・・・。」

王様「かわいい?」

声「い、いえ、今はまだ小さな力ですが、いずれ強大なる力になり世界を脅かすでしょう。」

王様「そ、そんな・・・では世界はいったい・・・。」

声「そこで、そなたに使命を・・・。ギギィバタン ん?おールビス。なにやってるんだ?マイクじゃん、俺にも歌わせろよー。や、やめてください戦士、声はいってますから・・・。ちょっ!」

声「戦士、邪魔するんじゃないありません、ラリホー!。グー。け、賢者助かりました。」

王様「あ・・あの、ルビス様?」

声「なにか聞こえましたか?」

王様「い、いえ、よく聞こえなかったですが、後ろで何か?」

声「神々の話です。そなたは私の話を聞いていればよろしい。」

王様「は、はい。」

声「そなたに使命を与える。新たな勇者として、魔王を滅ぼし、世界を平和へと導くのです。」

王様「わ・・・私が勇者に!」

声「そうです。そなたは選ばれたのです。4人のパーティを組み、魔王を討伐してきなさい。」

王様「え・・・4人?国を挙げていっては駄目なんですか?」

声「国の守りを疎かにする気ですか!前任と勇者と同様に行くのです。」

王様「前任というと、前の勇者はどうしたのです?」

声「死にました。あなたがやるしかないのです。」

王様「死んだ・・・。は・・・、私にお任せください。あんな変態などよりしっかり働いてみせますぞ。わはは。」

王国 城門前

王様(遊び人)「よし、パーティ編成ができたぞ。まさか、わしが勇者に選ばれるとはな。わはは。」

姫(遊び人)「さすがお父様ですわ。おほほ。」

大臣(遊び人)「この大臣、王様は只者ではないと信じておりましたぞ。」

兵士長(戦士)「こ・・・・このパーティーは・・・。王様、他にいなかったんですか?」

王様「みな、体調がわるいだの、親の不幸があっただので、無理でな・・・。」

兵士長「どれだけ人望ないんですか・・・。」

王様「兵士長。何か言ったか?」

兵士長「いえ、なにも・・・。」

大臣「軍資金もたっぷり持ちましたし、準備は万端です。」

王様「では出発じゃ!」

勇者「よし、ついていくぞ。」

賢者「でも見つかっちゃいませんか?」

勇者「ほら、消え去り草持ってきたから大丈夫。」

女魔法使い「彼らを追ってどうするの?勇者。」

勇者「それは、あいつら次第さ。俺たちを罪人にしてくれたやつらの正体、見極めようじゃないか。」

戦士「また、世界回れんのか?うっひょー。」

魔王「勇者。だけど、わたちは魔物を戦わちぇたくないぞ。」

勇者「そのための変化の杖だろ。」

戦士「じゃあ、俺が変化の杖でいってるくぜ。がはは。」

魔王「あ、じゃあわたち使ってみたい。」

女魔法使い「だめよ!魔王ちゃん、危ないわ!こっちにいらっしゃい」ギュッ

魔王「抱きちゅくなー!」

女魔法使い「ああ、やわらかい。」スリスリッ

魔王「使ってみたいー!」

ルビス「なにこのだだっこ・・・。」

魔王「うるちゃい!」

戦士「俺がいくって。」

賢者「しつけが足りないのね・・・。」

破壊神「すまぬ・・・。われがあまやかせたのか・・・。このようにそだってしまって。」

魔王「使ってみたいっていってるのにー!」

女魔法使い「だーめ!」

魔王「うるちゃい!この変態!どS!ばか!腐女子!時代遅れ!」

女魔法使い「変態・・・。」

賢者「ドS・・・。」

戦士「ばか?」

ルビス「腐女子・・・。」

破壊神「時代遅れ・・・。」

勇者「まぁまぁ、魔王。みんなお前を怪我させたくないんだよ。わかってくれ、なっ?」

魔王「ゆ、勇者がいうなら・・・。」

一同「・・・。」

勇者「俺がいってくるよ。変化の杖!」ドロン

王様「さあ、冒険のはじまりだわい。」

大臣「敵が出てきませんなー。」

姫「あっつーい、クーラーないのー?」

兵士長「馬車の中で贅沢言わないでください。それに魔物がでないのは良いことです。」

スライム(勇者)が現れた。

勇者「ピキー!」

王様「うわわわわわ、ででで、でたぞ。ひいい。」

大臣「おおお王様まって。」

姫「きゃーーー!」

王様はプルプルしている。

大臣はおどろきとまどっている。

姫は助けを呼んだ。誰も来なかった。

兵士長「この人たちは・・・。ほれっ。」ガッ

勇者「ピキキー!」

王様「お、逃げるぞ。」

大臣「弱いんですな?」

姫「追いかけましょう。」

王様「このっこのっ」ガスッガスッ

大臣「ほほっ、泣きおりますわ。この下等生物は。」ガッガッ

姫「えいっ、えいっ、ほんと魔物ってゴミね、あはは。」ゲシゲシ

勇者「ピキキーン!」

王様「あ、また逃げた。」

大臣「まてー!」

姫「兵士長!追いなさい。生かして捕らえるのよ。」

兵士長「は・・・はぁ。」

王様「ああ、見失ってしもうた。」

女魔法使い「勇者、大丈夫?」

勇者「ふぅー。しこたま殴る蹴るしやがって。でもあいつらの攻撃力じゃたいしたことないよ。」

魔王「ちかし、あやちゅら、魔物をあのようにあちゅかいおって!ゆるちぇん!」

破壊神「ふしゅしゅー。」

女魔法使い「ちょっと、凍える吹雪こっちに吹きかけないで。」

破壊神「すまんすまん。だがやつらはわがけんぞくを・・・。」

勇者「まあ、待てって。魔物がすべて敵だって思ってた頃は俺だって魔物を倒してた。あんないびったりはしてなかったけどな。」

魔王「ちょれは、わたちたち魔物もおなじだが・・・。」

賢者「どっちも同じですよ。善悪はそれを見る側によってその性質を変えるんです。」

戦士「むずかしくてよく分からん。」

勇者「もうちょっと、様子を見ていこう。」

姫「あー、やっと町についたわー。お風呂はいりたーい。」

王様「まったく、旅はつかれるわい。」

大臣「もう、歩けませんな。」

王様「兵士長は魔物を逃がすし、散々だわい。」

兵士長「馬車の後ろで寝てただけでは・・・。」ボソボソ

大臣「何か言ったか?」

兵士長「いえ・・・。」

王様「さて、今夜はどこで寝るのだ?」

兵士長「はっ、町の宿屋に泊まろうと思っております。」

王様「はぁ?あのぼろっちい宿屋にわしらが泊まれと申すか!!」

姫「あんなとこじゃねらんなーい。おっきいお風呂がないとー。」

兵士長「しかし、この町に宿はあそこしか・・・。」

姫「あー、あそこの家なんておっきくていいんじゃなーい?」

王様「おお、あそこならなんとか我慢するか。兵士長、あそこの家を買ってまいれ。」

兵士長「はぁ!?」

大臣「お前に軍資金は預けてあるであろう。その金であの家を買ってこいと王はおっしゃっておるのだ!」

兵士長「し・・・しかし、このお金は魔王討伐までの大事な旅の資金で・・・。」

姫「なくなったら、また国からもらえばいいでしょー。」

王様「そうじゃそうじゃ。兵士長はばかじゃのー。わはははは。」

大臣「まったくですな。」

兵士長「しかし、これは王国の民から託された大事なお金では・・・。」

王様「なにかいったか?」

兵士長「い、いえ・・・。行ってまいります。」ギリリッ

兵士長「かなり値は張りましたが、なんとか手に入れました。」

姫「そう、じゃーいきましょうか。あら?あのお店は?」

兵士長「あれは武器屋かと。」

姫「武器屋ね!ちょっと見ていきましょう。」

兵士長「今の武器で十分かと・・・。」

姫「いいものあるかもしれないでしょー。きゃーなにこれ、すっごい強そう。兵士長!これを買いなさい。」

兵士長「そ、その破壊の鉄球は姫には装備できないかと・・・。」

姫「これで今日逃がしたスライムを叩くのよー!楽しそうでしょ!」

兵士長「使いこなせないものを買っても・・・。」

王様「おい、兵士長。姫のいうことが聞けんのか!さっさと買うが良い。金はあるんじゃろ!」

兵士長「は、はぁ。では主人、これをひとつ。」

武器屋「破壊の鉄球をひとつだね。姫には装備できないがいいかい?」

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