勇者「魔王を復活させよう」女魔法使い「本気?」 6/6

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1か月後

勇者「ちゅっ、ちゅっ。」

魔王「んんぅ。くちゅぐったいよ。勇者。」

勇者「だって、魔王がそんなかわいいからいけないんだぞ。ちゅっ。」

魔王「あぁん。」

勇者「そのしっぽもみみもかわいいなー。なめちゃお。」ペロペロ

魔王「そ、そこ感じちゃうからー。んもぅ、お返しだ!」

勇者「ちょっ、魔王どこなめてるの!」

賢者「そうして、勇者は魔王と末永くいやらしく暮らしましたとさ。めでたしめでたし。」

勇者「暮らしましたとさ、じゃねーよ!!かってにモノローグつけるな!」

賢者「あら、一部の人はこういう展開を望んでるんじゃないかと思いまして。」

勇者「ねーよ!」

賢者「で、どっちを選ぶの?勇者。」

勇者「今はそんな時じゃない。まだやることが残ってる。全部うまくいったら答えるよ。」

賢者「チキン。」

魔王「チキン。」

戦士「はら減った。」

女魔法使い「ぐすっ、ぐすっ・・・。」

勇者「じゃあ、最後の仕上げだ。ルビス、人の夢にいろいろ見せることが出来るって言ってたな。」

ルビス「ええ、真実から嘘までなんでもね。」

勇者「真実だけで十分だ。ルビス、今までの俺たちの行動、そして兵士長たちの行動を夢で世界中にみせてくれ。」

ルビス「世界中に?なぜ?」

勇者「世界の正しい姿を見てもらいたいだけだ。それで俺たちの冤罪も分かるだろうしな。」

破壊神「まものたちにはわれがみせてやろう。」

ルビス「分かったわ。でもここじゃなんだから、町に戻ってからはじめるわよ。」

その夜

勇者(お、はじまったな・・・。)

男(ん?あれは、変態勇者一行?一体何を・・・。)

女(わ、わたしたち誤解していたの・・・?)

男(勇者たちは犯罪なんてしていなかったのか!」)

魔物(魔王様と勇者たちがあんなに仲むつまじく・・・。)

王様(な、なんじゃ、あの邪悪なものたちは・・・。)

大臣(あれは、わ、わしらか・・・なんということだ・・・。)

姫(も・・・もうお嫁にいけない・・・。)

男(王様と大臣、姫・・・あんな人たちだったなんて・・・。)

女(彼らが仕組んでたのね。)

男(俺たちの税金をあんなふうに・・・。)

女(魔王・・・なんと愛らしい・・・。)

男(俺たちはこんな風に考えていたのか。)

魔物(兵士長・・・。なんとまっすぐな男か・・・。)

男(兵士長のような男が導いてくれれば・・・。)

女(兵士長様こそ王にふさわしいわ・・・。)

みんな(世界がひとつになったら・・・。)

勇者(うまくいったかな?ん?なんか続くぞ・・・。)

兵士長「ほらっ、勇者に似合うと思って買ってきたぞ。」

勇者「な・・・なんだよ。これ。女物じゃないか。そ、それにパンティーまで・・・。」

兵士長「絶対似合うって。ほら、そこのホテルで着てみろよ。」

勇者「き・・・着てみたよ。どう?」

兵士長「かわいいよ。ちゅっ。」

勇者「ちょ、ちょっと。服が皺になっちゃう。」

兵士長「ほらっ、こっちにおいで。」

勇者「あ、パンティ・・・はいたばっかだったのに脱がすなんて・・・。」

兵士長「ほら、いくよ・・・。」

勇者「ぎゃあああああああああああああああ!!なんじゃあこりゃあ!ルビスーーーー!」

ダダダッ

勇者「ルビス!!おい!なんだこれは・・・。」

ルビス「うふふ・・・男の娘×男・・・うふふふふ、むにゃむにゃ。」

勇者「起きろルビス!てめぇの妄想世界中に流すんじゃねー!!」

ルビス「あ、あら、勇者。せっかくいいところだったのに・・・。」

勇者「よくねーよ!台無しだよ!!」

ルビス「前半は完璧だったでしょ。大丈夫だって。世界は平和になるわよ。」

勇者「ああ、その平和な世界で俺の大事なものが失われてしまった・・・。」

戦士「あ、勇者いたいた!探したぜ。がはは。」

勇者「戦士?」

戦士「お前にあんな趣味があったとなー。おっと、言うな言うな。俺は祝福してやるぜ。それより、あの夢みて思い出したことがあるんだ。」

勇者「思い出したこと?」

戦士「ああ、お前が冤罪って言ってた罪ってなんだったか?」

勇者「『姫のブラジャーを盗んだ罪』『兵士長(男)の風呂を覗いた罪』『買い物で小銭をごまかした罪』『人の家のタンスを勝手に開けて物を盗んだ罪』『王宮でつまみ食いをした罪』『小さな女の子を連れまわした罪』

戦士「お前は姫のブラジャーを触ってたな。」

勇者「ああ。」

戦士「兵士長の風呂をのぞいたな。」

勇者「ああ・・・。」

戦士「買い物で小銭をごまかしたな。」

勇者「ああ・・・。」

戦士「タンスから物を盗んだことあるな。」

勇者「ああ・・・。」

戦士「王様たちの食い物つまみ食いしたな。」

勇者「そ、それはお前も食べた・・・。」

戦士「小さな女の子連れまわしたな。」

勇者「それは、魔王じゃ・・・。」

戦士「お前だけ冤罪じゃないな!この変態が!叩き斬る!!」

勇者「ちょ、ちょっと待って!」

戦士「あ、逃げるな変態!」

ルビス「・・・。」

兵士長「んぎゃああああああああああああああああああ!な、なんだ今の夢は!」

兵士長「ん?町の様子が・・・。」

女「わ・・・私!勇者と兵士長のこと応援してますから!これ使ってください!!」

兵士長「な・・・なんだこれは・・・。サウナ券・・・。あの夢のせいか・・・。」ガックリ

男「兵士長!私たちを導いてください!」

女「兵士長ー。かっこいー。」ポッ

男「すげーぜ!兵士長!」ポッ

兵士長「こ、これは。」

男「兵士長ーバンザイ!」

女「兵士長様ー!」

兵士長「や、やめてくれ。私はそんなに立派な人間ではない。それに君たちを導いていく者でもない。」

女「そんなこと言わないで。お願い!」

男「そうだそうだ!俺たちもがんばるからさ!」

兵士長「だが、みながこの世界のためを考えているのであれば、私もみんなと共に力となろう。」

聴衆「うおおおおおおおおおおおおおおおお!」パチパチパチパチ

魔王城

破壊神「ほんとにこれでよいのか?」

魔王「ああ、わたちは身を引く。」

破壊神「ゆうしゃどのがあんなしゅみでないことはわかっておるのだろう。」

魔王「それは分かっている。でもあの夢で見た女魔法使いと勇者。ほんとにお互いを支えあっていた。心がかよっていた。わたちに間に入ることなんてできない。」

破壊神「おまえがそうきめたのならばなにもいうまい。だが、なくのであれば、こどもらしくなみだをながしてもよいのだぞ。」

魔王「そんなわけにはいかない。魔界でまだやらないといけないこともおおいちな。」

魔王「それに、人間界では兵士長が王になったらちい。こちらでも負けてられない。」

破壊神「そうだな。よいまかいをつくるとするか。」

天空にて

ルビス「あー、やっと終ったー!あーもう!ネトゲのレベルがあああ。もう追いつけないじゃない!」

ルビス「コミケもいけなかったしー!私の立てたスレが落ちてるううう!」

賢者「ルビス様。」

ルビス「え?」

賢者「ちょっとお願いがあって参りました。」

ルビス「えー、もうめんどくさいからいやーよ。帰って。」

賢者「じゃあ、この録音したルビス様腐女子宣言のテープが世界で流行することになりますね。」

ルビス「は?そんなのとってたの?返しなさい!」

賢者「あ、これはコピーなのでどうぞ差し上げます。」

ルビス「んぐぐ、な、なによお願いって。」

賢者「お告げのやり方を教えてください。」

ルビス「だめ。」

賢者「そういうと思っていました。」

ルビス「え?」

賢者「だいたい予想はついています。お告げの方法は、あのマイクでもあなた自身の力でもない。」

ルビス「・・・。」

賢者「最初にここに来た時、あなたは慌てていましたが、明らかに不自然な点がありました。」

ルビス「不自然?」

賢者「あえて、向かなかった方向。隠したいがゆえにあえて視線を送らなかった。」

ルビス「・・・。」

賢者「そして、この部屋にいるときと外に出た時に違った点。それを考えれば・・・。ほらっ、これですね。この円環です。」

ルビス「やめなさい!それは人間につかえるようなものじゃありませんよ。」

賢者「世界中の人間に語りかけることが出来る力・・・。これは世界を支配するということにも等しいわ・・・。うふふ。」

ルビス「そんなものを使って世界でも支配する気?いえ、そんなんじゃないでしょうね。」

賢者「ええ」

ルビス「私はそれであなたを見たことがある。人に語りかけることが出来る、それは人の頭の中が分かるということでもあるの。」

賢者「・・・。」

ルビス「あなたの中は真っ黒。いえ、この世界中で、魔界でさえあなたほど純粋に黒一色で塗りつぶされてる人間も珍しいわ。」

賢者「・・・。」

ルビス「その純粋な闇は美しくさえある。黒いダイヤモンドのようにね。」

賢者「・・・。」

ルビス「まぁ、それも仕方ないでしょうね。なにせ、あなたが生まれたのは・・・。」

賢者「やめろ!!それ以上いったら・・・!」ゴゴゴ

ルビス「こわいこわい。やめておくわ。」

賢者「私はこの世界が憎い。ルビス様、あなたがこんなものをもっているのならば、もっと人間を導けたはず!私のような人間は生まれなかったはず。」

ルビス「できたかもね。でも、そんなこと面倒くさくって。」

賢者「なっ!」

ルビス「私があなたを救ったからなに?世界がずっと平和になるとでも思ってるの?困ってる人をすべて救ってあげて、それでハッピーエンド?」

賢者「少なくとも、人はそれを望んでいるはず。」

ルビス「それが面倒くだいっていってるのよ。昔それっぽいことしてみたこともあるけどね。結局、人間は欲の塊でしかないのよ。誰かを貶めることでしか幸福を感じられない。」

賢者「そ、それが神のいう言葉?」

ルビス「幸福って言っても、人に奪われてばかりの人生のあなたにはよくわからない感情かもしれないけどね。」

賢者「そうね。で、そんな私がこの円環を使って何をするか。」

ルビス「あなたじゃ使いこなせやしないわ。」

賢者「私が世界にされたこと、世界中の人間に体験させてやるわ。人間はそれに耐えられるかしらね!」

ルビス「でも、あたなは勇者に出会った。」

賢者「うっ。」

ルビス「まるで正反対にも思える、自分の鏡にも思える勇者に興味を持ったあなたはそれに同行した。心の中では世界をもっとも憎んでいるはずなのに。」

賢者「気まぐれだ!」

ルビス「あなたは滅ぼしたい世界を救う旅に出た。」

賢者「成り行きよ。」

ルビス「勇者に興味があったんでしょ。」

賢者「戯言を!」

ルビス「あの男の心は私にもちょっと理解できなかったわ。だからこそ勇者にしたんだけどね。そう、神である私にさえあの男の心は・・・。」

賢者「ええ、その心に。それもこれで分かるわ。」カポッ

ルビス「やめなさい!」

賢者「あ、頭が割れる・・・。んぅ、み・・・見える・・・これが勇・・・者のここ・・・ろ・・・。」

ルビス「返しなさい!」ガポッ

賢者「う・・・う・・・。」ポタポタ・・・

ルビス「泣く位なら見なければいいのに・・・。」

賢者「う・・・まぶしすぎる・・・。うう・・・。そ、それに私のこともあんなに綺麗に思って・・・こんな汚い私を・・・ううっ。」ポタポタ

ルビス「だからやめなさいといったのに。」

賢者「それにあいつの心の中には・・・ううっ、あの貧乳の存在が・・・。うええええ。」ポタポタ

ルビス「世の中にはどうしようもないことがあるものよ。それはあなたが一番よく知ってるんでしょうけどね。」

賢者「ぐすっ、ぐすっ。」

ルビス「まぁ、しばらくここにいてもいいわよ。どうせ暇だし。使いっぱしりも欲しかったしね。あなたは今日からルビスの使いよ。」

王宮にて

側近「王様、さっそく宝物庫を開放し、復興の資金としました。」

兵士長「そうか。前王は、これほど貯めこんでいたのか・・・。国民から預かった大切な金だ。1Gたりとも無駄にするな!」

側近「御意。ところで王様。王となられた以上、世継ぎをはやめにお作りあそばされませ。こちらに王妃候補のリストを持ってまいりました。」

兵士長「いや、別に世襲で王をきめることもないだろう。そのような習慣は廃止する。」

側近「それでも、王妃がおらねば周辺国への体裁も保てません。まさか、本当に勇者と関係があるわけではないでしょう。こちらの女性などどうでしょう?ボンキュッボンのナイスバディの元女戦士ですぞ。」

兵士長「そんなことを言われてもな・・・。それにもっと若い方が・・・。」ボソボソ

側近「ではこちらではどうでしょう?18歳のピチピチギャルですぞ。」

兵士長「いまどきピチピチって・・・。それにもうちょっと若い方が・・・。」ボソボソ

側近「ではこちらが一番若いお嬢さんですな。16歳の元僧侶です。かわいらしいでしょう?」

兵士長「うーん、だがネコ耳としっぽがないし・・・それにもうちょっと若い方が・・・。」ボソボソ

側近「・・・。」

町のはずれにて

勇者「これで、少しはマシな世界になったんじゃないかな。」

女魔法使い「まぁ、冤罪も晴れたしね。」

勇者「俺の冤罪は晴れなかったけどな・・・。戦士を説得するのに苦労したよ。」

女魔法使い「でも、また変な噂が流れちゃったわね。」

勇者「あれはルビスが・・・。あの腐女子め・・・。俺にそんな趣味ないからな!」

女魔法使い「わかってるわよ。そ、そそそそ、それで・・・へ・・・・返事!」

勇者「は?」

女魔法使い「まままま、魔王城の・・・・。」

勇者「ああ、あれな。あれは・・・。」

女魔法使い「まままま、まって。わわわわ、私から言う!」

勇者「ああ、いや、やめとこう。」

女魔法使い「へ?」

勇者「いや、別に今のままでもいいかなーってさ。ははは。」

女魔法使い「う・・・・ぐすっ・・・。」ポタポタ

勇者「お、おい。」

女魔法使い「ひ・・・ひどいよ・・・・。う・・・ぐすっ。」

女魔法使い「わ・・・私、ふられる覚悟だってしてきたのに・・・、うっ・・・ご、ごまかさないで・・・。勇者。どんな答えでもいいから。」

勇者「あー、もう、こんなの俺のキャラじゃないから、いやだった・・・いや、違うな。」

勇者「お、俺も恥ずかしいんだよ!言わせんなよ!」

勇者「ああ、もう!言うよ!お・・・・俺は女魔法使いが好きだ!」

女魔法使い「勇者・・・。」

勇者「そのぺったんこの胸も含めて全部好きだよ!」

女魔法使い「そ、それは言わないでいい!」

勇者「女魔法使い・・・。」

女魔法使い「勇者・・・。」チュッ

女魔法使い「それでこれからどうするの?」

勇者「まぁ、勇者は廃業だな。もう戦いたくないし。」

女魔法使い「そうね、でも他になにかできることあるの?」

勇者「遊んでるわけにもいかないしな、何かを作っていけたらいいかなと思ってる。」

女魔法使い「作る?」

勇者「これからは誰かから奪ったり奪われたりするんじゃなく、自分たちで作り出していくんだ。」

女魔法使い「こ・・・・子供とかもね。」モジモジ

勇者「あ・・・ああ。お、お前はお嫁さんになれよ!」ドキドキ

女魔法使い「は・・・はい。」

勇者「よし!じゃあ、この町で働いて、そして新しく作りだして生きていこう!」

おしまい

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