~酒場~
遊び人「うおおおーっ!踊り子ちゃーん!!こっち向いてー!あっあっ、見える、見える!もうちょい足上げろやぁ!!」
盗賊「旨い旨い旨い飯旨い」ガツガツムシャムシャ
遊び人「なあ、兄ちゃんはどの娘がいいよ?俺は右の娘かな~、あの太腿!たまんないねっ!」
盗賊「そうさなぁ~…あの真ん中とかなかなか。今にも乳がこぼれそうじゃねーか、ぶるんぶるん揺れちまって。あー挟んでもらいてー」
遊び人「あらっ、兄ちゃん巨乳派だったのかよ。そんなお嬢ちゃん連れてっから、俺はてっきり……」
盗賊「てっきりなんだよ。こいつはただのデケー荷物だ、バカが。あーぁ、ガキのお守りなんざ最悪だぜ…発散する隙が全くねーからよ~溜まる一方なんだよなー」
遊び人「心中お察しします、てなもんだ。なんでそこまでして、その子と一緒にいるんだよ?嫌々言うわりにゃ大事にしているように見えるんだけど」
盗賊「あーっ、もううんざりだ。くだらねェ詮索が好きな奴が多いな……喰らえっ」
遊び人「そりゃなあ、冒険者とかパーティ組んでいるだけって感じじゃないし……痛っ!?ピーナッツが飛んできた!?」パチッ
僧侶「ふが、ふが…」
盗賊「こいつの鼻、武器になるかも」
遊び人「お嬢ちゃんの鼻にピーナッツ詰めて何やってんの、兄ちゃんは…」
盗賊「だが、残念なことにどちらもハズレだ。俺達は冒険者で、パーティ組んでいるだけ。あるものを追い探してんだが……なんだかなーこの街が楽しすぎっからよ~。もう旅なんざやめて、ここに定住したいぜ」
僧侶「だめですよぅ~!!ゆーしゃさまにあわなきゃあぁ~!!」ガバッ!
盗賊「!?」
遊び人「!?」
僧侶「むにゃむにゃ…すぴー……」
遊び人「ね、寝言…か?」
盗賊「鼻からピーナッツこぼしながら何をほざいてやがんだ、コイツ」
遊び人「にしても…何?あんたら、勇者様を目指してんの?探してんの?」
盗賊「チッ…ここじゃあ、その事を忘れて遊んでいたかったのによ…」
遊び人「へえ、へえー。いやあ…若いっていいなぁオイ。そうかー勇者かあ……俺もなあ、昔は冒険だ魔王退治だなんて憧れて修行したりもしたなぁ~」
遊び人「海を渡った隣の大地にはさ?聖騎士の王国や、魔法文明の研究が盛んな街とかがあるんだよ。俺はそこの出身でね……賢者になる為の悟りの書を探したりもしたんだよな~」
遊び人「でもダメだった…見つからないし、才能ないし、一緒にいた親友が魔物に殺されたりもして……気がついたらこんな事になっていたなぁ……」
盗賊「………」
遊び人「親友は俺を庇って死んだんだ。俺がもっと、魔法を勉強していりゃ…助かったかもしれないのに」
遊び人「……そうだなあ…忘れていたよ。ずっと。嫌な事から目を背けて、逃げて、閉じこもって……忘れていた」
遊び人「あいつは…教会での蘇生も間に合わなかった。遅すぎたんだ。何もかもが、遅すぎたんだ」
遊び人「兄ちゃんもさ?今は若いけど、でも、若いのは今だけだ。なんでもできるのは、今だけだから。それを忘れちゃあ、いけないよ。若いうちに、ひとつひとつの確認していかないと…」
遊び人「大事なもんを失って、取り返しがつかなくなる事がないように…失って初めて気づいて、でもその重さに堪えきれなくて逃げるなんて…ダメだ、それじゃダメなんだからね」
遊び人「……そうだなあ、思い出した…忘れちゃいけない事だったのになあ……」
盗賊「………」
遊び人「………」
遊び人「……いやいや、湿っぽくなったな!ごめんごめん!!酒が切れたんだな~これは、おーい、お姉ちゃーん!酒おかわりーっ!!」
盗賊「言っとくけどな……その金、俺が賭けに勝った金だぞ。なんなんだ、こいつはよ」
~宿屋・ラウンジ~
盗賊「痛つつつ……頭が痛ェ…昨日飲みすぎたな、こりゃ……」
僧侶「ふわぁ…おはようございますぅ……もう、お昼ですけど…」
盗賊「…お前は体調が悪くなっていたりしねーのか?」
僧侶「うーん…?寝すぎてダルさは感じますけど、とくにはないですねえ……盗賊さん、大丈夫ですか?お水とお薬もらって来ましょうか?」
盗賊「……酒、強いのか。あー、水は欲しいな。薬は、二日酔いに効くのがあったらもらってきてくれ」
僧侶「わかりました!もう、飲みすぎはダメですよっ!」
盗賊「…まさかあいつを羨ましいと思う日が来るとは。あれ?二回目か、これ」
?「やあやあ、おはよーう!!昼だけど!元気が無いぞー若人よ!」
盗賊「あー!うるせえ、頭に響く!!……って、あ…?遊び人?か、お前?」
賢者(遊び人)「そうだよ~、ふふん。見違えただろう?オッサンだって、まだまだ若いもんにゃ負けないってことさ!」
盗賊「ほー…無精ヒゲ剃って、髪を整えるだけでも随分印象変わるもんだな」
賢者「この装備も、若い頃に使っていたものだから、あちこちガタがきているけど……今日からは遊び人じゃなく、賢者って呼んでくれ!」
盗賊「偽名だったってわけか…?」
賢者「そんなところだね。悟りに到達していないから、モドキってレベルだけど…昔取った杵柄はまだまだ健在よ。ほら」ボウッ
盗賊「あちっ!?こんなところで魔法を使うな、ボケ!」
賢者「はっはっは!オッサンちょっと張り切っちゃった!ごめ~んねっ!!」
僧侶「お水とお薬もらってきましたよぅ~、……って、あ、あれ?盗賊さんのお友達、ですか?」
賢者「よーう、お嬢ちゃん!イケメンすぎてわかんなくなっちゃったかな?ほら~昨日一緒に酒飲んだオッサンだよ~」
僧侶「え?え!?あ、遊び人さん!?ななな、どうしたんですか!?その格好!」
賢者「遊び人とは世を忍ぶ仮の姿……しかしてその実態は!世界を救う賢者様なのだぁっ!!」
盗賊「モドキ、だけどな」
賢者「それを言っちゃあ~おーしまいよーっ、てね」
僧侶「へええ……昨日と別人ですねえ…びっくりしました…」
賢者「どう?オッサンもまだまだイケる?イケてる?付き合いたいってレベル?」
僧侶「え、あ、そ、そう、ですね。軽いところはどうかと、思いますけど……すごく格好良くなりましたよ!」
盗賊「」ムカッ
賢者「ハハハハ!!いやあ~こんな若くて可愛い女の子に褒められると、オジサン照れちゃうなぁ~」
盗賊「朝から本当に騒がしい奴だな…もうお披露目ご挨拶は済んだろ?さっさとどこかに行っちまえよ」
賢者「そんな冷たいこと言わないでよ~、これから長い付き合いになるんだしさ~?」
僧侶「へ?」
盗賊「は?」
賢者「…俺の目を醒ましてくれたアンタらに感謝してんだ。頼む!俺も一緒にアンタ達と旅をさせてくれないか!?途中まででいい、勇者とやらに会うまででもいい…もう少し見ていたいんだよ。アンタ達の生き方を」
盗賊「はあああ?いやいや、オッサン…まだ酒残ってんじゃねーのか?大体俺は勇者なんかもうどうでもよくて、ここに定住するって決めて…」
僧侶「神罰!!」ボカッ!
盗賊「ぐぅっ!?」ドサ
賢者「何もかも遅すぎた……でもよ、また少し頑張ってみたくなったんだよ。思い出せたから……これも何かの導きなのかなあって思ったら、なんとなく…アンタ達ともう少し、一緒にいたくなってさ」
盗賊「…いや、だからってそんな、急に言われても……」
僧侶「わ、私は…嬉しいです、けど。仲間が増えたら、旅も楽になるでしょうし……」
盗賊「バカ、神託とやらを受けていない奴と行動を共にするってアリなのかよ?俺らはこいつと一晩酒を飲んだだけの仲だぞ。テメーは半分寝ていたし。こいつの事、何も知らねェのに。警戒すべきだろ、ここは」
僧侶「う…で、でも、何も知らなかったのは、私達もそうじゃないですか…?」
盗賊「うぐ。…と、とにかくだ。勇者と会うまでっつったって、俺はこの街で勇者を待つつもりだからな。オッサンが期待するようなものは何もないと思うぜ」
賢者「あー、いいのいいの、それでも。オッサンはオッサンなりに色々考えるから。よし!なら仲間入り成立だな!これからよろしくね~」
盗賊「ちょっと待て、話はまだ終わってない!」
賢者が (無理矢理)仲間に なった!
賢者「よっしゃ!遅まきながら保護者の参戦ってところで、飯でも食うかぁ!俺が奢ってやるからさ~」
盗賊「あ、え!? ちょ、俺の財布!?いつのまに、ふざけんなよテメー!」
僧侶「お財布をスられる盗賊さん、って…」
賢者「子供に負けないのが大人ってもんなのよ~。旨い飯を出す店があるから、そこに行くか、それとも…」
盗賊「返せよ!俺の金だろうが!!聞いてんのか、クソオヤジ!!」
賢者「パーティの共有財産ってやつでしょぉ~こういうのはさー。お嬢ちゃん、何が食べたい?オジサン色々知ってっからね、リクエスト答えちゃうよ~」
僧侶「あああ……な、なんだか大変な事になっちゃったような気がしますう…!ゆ、勇者様ぁぁ~!!」
~シーフード レストラン~
盗賊「だからなあ!俺はテメーが仲間になるとかそういう話は認めてないって」
賢者「ほらほら、折角の料理が冷めちゃうよ~。はい、お食べ」ガポッ
盗賊「むぐ!?……うん、旨い」ガツガツムシャムシャ
僧侶「賢者さんのことは一先ず置いておいて……これから、どうしましょう。勇者様が、どちらにいらっしゃるのか…わからないですし…」
賢者「そういう時はね~、頭じゃなく、足を使うんだよ、お嬢ちゃん。消息がわからなくなったのは砂漠の国からだったよね」
賢者「砂漠の国の戦争話はチラホラこっちにも届いている。何せ相手がこの街の傍にある王国だしな。貿易も盛んで金持ち大国となりゃあ、狙われるのは必然さ」
賢者「だから街をくまなく歩いて話を聞いていけば、勇者の話も入ってくるんじゃないかな~。保証はないけどさ~」
盗賊「」ガツガツムシャムシャ
僧侶「盗賊さん、お話聞いてます?」
僧侶「砂漠の国の門番さんは、通行証があれば入れてくれるって言ってましたけど…それを手に入れる、とかは?」
賢者「あー、砂漠の民が持っているものだね、多分。余所者なら、キャラバン…商人なんかも持っているよ。確かな身元証明があって、でかい国にある役所で申請すれば貰えるけど…」
賢者「砂漠の国みたいに戦争があってとか、そういう理由がある以外、滅多に使わないからなあ~。商人じゃない俺達だと、発行に時間がかかると思うよ」
僧侶「うう…じゃあやっぱり、情報集めからですね……早く勇者様にお会いできるといいんだけど…」
盗賊「おい、店員!この料理、あと3皿追加を頼む。それからフルーツジュースもだ」
僧侶「だから盗賊さんもお話に参加してくださいってばぁ!!」
賢者「兄ちゃんが賭けで稼いだ金もあるんだし、情報集めがてら、装備を一新してもいいんじゃない?ここは港もあるだけに、色々珍しい武具も揃っているからね~」
賢者「そんで、俺にも新しい装備買ってちょーうだいよ~?」
盗賊「そっちが本命なんじゃねーのか。タカり魔の不良中年とか、最悪すぎるぜ…」
僧侶「で、では、改めて…情報集めとお買い物。それでいきましょうか」
賢者「ん!それじゃあまずは港に行くか、小さなバザーが開かれているから、店もその周辺に集中しているし、人も多いしな」
賢者「もしも目ぼしい情報が無ければ、次は酒場だ。酔っ払いから冒険者まで、様々な人間がいる。色々話が聞けるだろう」
盗賊「酒場か…あの巨乳踊り子がまた見られるなら、悪くねェ」
僧侶「き、巨乳なんか!ただの飾りですからね!!大事なのは中身ですからね!?」
~港のバザー~
僧侶「わあ~、すっごいお店の数!街やキャラバンの何倍あるんですかねえ…!?」
賢者「杖にしようかな~弓がいいかな~、やっぱり男は黙って剣一択!?うーん迷っちゃう~」
盗賊「おい、ふざけてんなよ、クソオヤジ。お前の装備はテメーの金で買えよな」
賢者「兄ちゃんにはこのダガーとかどう?毒蛾の粉が刃先に塗られているから、魔物を痺れさせたりできるっていうしさ~攻撃力をカバーできる点は重要じゃないかな~」
盗賊「…いや、毒にはいい思い出がないからな…鋼の剣もあるし、武器よりは防具を…」
僧侶「(…盗賊さん、賢者さんに文句言っても流されて、いつのまにか引きずり込まれているの、気づいているのかな)」
僧侶「(…でも黙っていよう、教えたらなんだかぶたれそうな気がしますし)」
僧侶は レベルが上がった!
僧侶は 空気を読む事 を 覚えた!
盗賊「……はっ!?いつのまに!?金が、金がもう無ぇッ!」
僧侶「(やっぱり)」
賢者「宵越しの金は持つもんじゃないよ~、ぱーっと使って世界に貢献しなくちゃね!国を動かすのは王様じゃない、俺達さ~」
盗賊「………おい、クソアマ」
僧侶「は、はい。なんでしょう?」
盗賊「…お前がカジノで言っていた第六感…当たったな……金食い虫って魔物に襲われると」
僧侶「…け、賢者さん……」
盗賊「あいつは魔物だ。魔物だな。よし、倒そう」ジャキッ
僧侶「わあああ!?待って待って!おおお落ち着いてくださいぃ盗賊さ~ん!!」
盗賊「離せクソアマ!!あいつだきゃあ許せねェ、返せよ、俺の金ーっ!!」
賢者「ハハハハ、装備を一新したオッサンは強いぞお~?勝ってるっかな~?」
僧侶「賢者さんも、煽らないでくださいよう~!」
海賊「あ…ああああ!み、見つけたぞ!昨日のクソガキ!!」
賢者「んっ?」
海賊「お頭ぁ!!あいつですぜ、うちの海賊団に泥を塗りやがったのは!!」
僧侶「え、えっ?な、なな、なに?なに?誰ですか、何事ですか!?」
盗賊「お前、覚えてねーのかよ?あいつ…昨日、カジノで絡んできた雑魚じゃねーか」
賢者「あちゃ~、仲間ぞろぞろ引き連れてリベンジってか?だから言ったじゃないのさ~関わるなって~。早く逃げよう、人混みに紛れてさ」
海賊「おっと!逃がすかよ!へへへ…昨日はよくも恥をかかせてくれたなあ!?袋叩きにしてやるぜ!」
盗賊「ケッ、テメーで更に恥の上塗りしているのに気づけよ、バーカ」
賢者「こらこら!!だから挑発しないの~!いやあすみませんねェうちの子が迷惑かけてー、あとでよく言って聞かせますから…」ペコペコ
海賊「こ、の……クソガキがあああ!!絶対ブッ殺してやるーっ!」
盗賊「昨日も聞いたっつーの、それ」
僧侶「あわわわわ……な、なにやってるんですかあ、盗賊さんってばー!」
?「………フ……フ………」
盗賊「ん?」
賢者「は?」
僧侶「へ?」
船長「フォォーリンッラァァァァブゥゥゥ!!!」ドシン! ドシン!
賢者「ぎゃああああ!!?」
僧侶「なななななにぃぃ!??」
盗賊「ででで……でかっ!!でかい!!樽何個ぶんあるんだ!!?つーかそんな体でよく歩けるな、お前!?」
船長「うおおお、萌えええぇぇ!!君、可愛いねーっ!!決めた!今日から君は僕ちゃんのお嫁さんだよぉぉぉぉ!!」ビシィッ
僧侶「ええええ!?わ、私ですか~ッ!!?」
盗賊「…お、おい。良かったな、お前の憧れの巨乳じゃねーか…触ってこいよ、ご利益あるかもよ……?」
僧侶「巨乳ナメないでくださいよう!?あの破廉恥お姉さんのおっぱいの方がいいですう!!巨乳好きな盗賊さんが触ってくればいいじゃないですか!」
賢者「いやー…あれがダイナマイトボディーっていうのかなあ…想像と全く違うけど…本当、今にも爆発しそうに膨れ上がって………沈まないの?船」
海賊「てめーらあ!!お頭をバカにしてんじゃねーぞ!?」
盗賊「バカにっつーか、通り越して同情するわ」
賢者「少し痩せたほうがいいねえ、うん……オッサンも腹が気になるお年頃だけどさあ…健康には気を使わなきゃね…」
船長「フヒャヒャヒャ、聞ーこーえーなーいーぃ!それよりも、マイハニーちゅわ~ん!!僕ちゃんのところにおいでぇ~」バシュッ
僧侶「きゃあっ!?む、鞭!?」クルクル グイッ
賢者「あっ!お嬢ちゃんが釣られた!?」
海賊「ハハハーッ!すげーだろ、うちのお頭は!!ちょっとしたトロルキングサイズだが、れっきとした人間だからな!?」
賢者「ちょっとしたトロルキングってそれ、トロルキングだよね?」
僧侶「……へ…へへへ……トロルを何体集めたら、トロルキングになるんですかねえ……?」
僧侶は 現実から 逃げ出した!
船長「近くで見れば見るほど可愛いねえぇ~…ブヒヒヒヒ!!」
僧侶「いやあああああー!!?」
しかし 回り込まれて しまった!
盗賊「クソアマ!ふざけんなよ、このトロル野郎!!そいつを離せ!!」
船長「おいぃ、野郎ども!僕ちゃんは船に帰るよ!!この娘とイチャイチャしたいからね!すぐに船を出すから、さっさとその邪魔者を片付けろ!!」
盗賊「ちょっと待てぇぇ!!お前がイチャイチャしたら、クソアマがぺちゃんこになっちまうだろ!」
僧侶「た、助けてー!助けて、盗賊さん、賢者さーん!!」
賢者「ただでさえぺちゃんこの胸がもっとぺちゃんこになったら、悲惨だよね~…」
僧侶「死ね!クソオヤジ!!」
賢者「お嬢ちゃんがグレた!?」
海賊「やっちまうぞ、てめーらぁ!!」
子分「へいっ兄貴!!」
海賊は 仲間を 呼んだ!
子分A~E が 現れた!
盗賊「クソ野郎どもが…ッ!!」イライラ
賢者「早くこいつらを倒さないと、船を出されたら追いかけられなくなる…!」
盗賊「あのトロル野郎だけは許さねー!!」
賢者「よしっ、目覚めてからの初バトルだ。オッサン頑張っちゃうよ~」
賢者「速度倍加魔法!!もひとつオマケに~攻撃倍加魔法!!」パアアァ
盗賊「うおおおりゃあああ!!」
子分A「なっ、速……ぎゃあっ」バキッ
子分B「げふっ!?あ、あ……意識が…」ドゴッ!
海賊「ひ、怯むな!囲んで全員で叩けぇっ!!」
賢者「街中で攻撃魔法を使うわけにはいかないしなぁ~。やれやれ、俺も肉弾戦に徹するしかないかぁ…」
盗賊「退けよ、クソどもがぁぁ!!」ブォンッ!
子分C「たっ、樽を投げるか!?普通!!ぎゃっ!」ドカッ
子分D「中身入ってんじゃねーか!死ぬだろバカ野郎!」
賢者「…いや、サポートに回る方がいいかもね、これ…ハハハ、兄ちゃん怖いなあ、もう…」
盗賊「この!」
子分D「へっ」ガシッ
子分E「うわっ!?」ガシッ
ドッガァ!!
海賊「こ、子分同士の頭をぶつけて倒しやがった!?」
盗賊「あとはテメーだけかぁ~!?大体テメーがいちゃもんつけてくっから!あのトロル連れてくっからこんな事になったんだろうがぁーっ!!」
海賊「ひ、ひぃぃぃ~っ!??」ガタガタ ジョバー
賢者「俺にも速度倍加魔法~」パアアア
賢者「もーいいよ、兄ちゃんさ。ほら、小便なんか漏らしてる奴に追い打ちかける事はないって…船まで走るぞ!!」グイッ
盗賊「ちょっ!!離せ、クソオヤジ!離せ!!あいつをブッ飛ばすんだよ!離せーっ!!」
海賊「あ…あわわわわ……」ヘナヘナ