女勇者「強制されたからとかじゃなくって。これが私の正義だと思うの。だめ?」
戦士「…勇者殿の気持ちはわかった」
僧侶「そうですね。私達にも正義があって、勇者様にも正義がある…」
魔法使い「二つの正義に優劣なんてありませんもんね」ニコ
女勇者「えへへ、ありがとう」
戦士「うむ。俺たちも全力で勇者殿を守る。勇者殿も、もしもの時は守ってくれ」
女勇者「うん!がんばって、みんなで魔王を倒そうね!」
僧侶「はいっ。そして、世界に平和を…」
魔法使い「皆で力を合わせれば、必ず勝てますよね」
女勇者「勝てるよ!」
戦士「よし…それぞれ回復は済んだか?」
僧侶「はい!」
魔法使い「大丈夫です」
女勇者「はぁい!」
戦士「うむ。パーティーの士気も最高だ。行こう」
僧侶「…この扉の向こうに魔王が…!」
魔法使い「いよいよ、最後の戦いですね…!」
ギシ…
キィィィ…
【最終決戦】
魔王「来たな、幼き勇者よ」
魔王「よくぞ…ここまでたどり着いた」
女勇者「……すごい…体が…震える…!」
戦士「強い!今までの魔物とは比べ物にならない…!」
僧侶「……空気が、震えてる」
魔法使い「……負けません!」
魔王「貴様らを侮っていた事を謝ろう。たかが子供と侮っていた」
魔王「この勇者を守りながら、ここまでたどり着いた。人間ながら、賞賛に値する」
戦士「当然だ。そして、貴様も倒す!」
魔王「よかろう。もはや言葉は不要」
魔王「かかって来るが良い。勝てば正義、負ければ滅びる。余こそが貴様らの倒すべき…」
魔王「敵だ!!!」
女勇者「…負けないもんっ!」ぐっ
魔王「破壊を」
魔王の邪気が空を覆っていく…!
邪気が雷雲となり、悪魔の雷(いかずち)が起こる!▼
戦士「天井が震えている…!来るぞ!」
僧侶「神よ…この者達を護りたまえ。魔法防御(全体)」
ぱぁぁ…
戦士は魔法攻撃に強くなった!
魔法使いは魔法攻撃に強くなった!
僧侶は魔法攻撃に強くなった!
女勇者は魔法攻撃に強くなった!▼
魔王「無駄な事。そのような脆い防御で防げるものではない」
バリバリバリバリィッ…!!
悪魔の雷(いかずち)が戦士達を襲った!
戦士に82のダメージ!
魔法使いに131のダメージ!
僧侶に120のダメージ!
戦士は女勇者をかばった!
戦士に89のダメージ!
僧侶「くぅぅ…!全体回復魔法(大)!」ぱぁぁぁ
戦士「魔法使い!攻めてくれぇ!!」
魔法使い「はい!勇者様、私と一緒に!」
女勇者「う、うんっ!!」
魔法使い「はぁぁ…!火炎魔法(最大)!!」
ぼぉぉぉお!!!
魔王「ぬ…!小癪な、小娘」
魔王は魔法を振り払い、魔法使いに腕を振り下ろした!
女勇者「…えいっ!!!」ぶんっ!!
女勇者の攻撃!
ガキンッ!
魔王「くっ!?」
魔王に29のダメージ!
魔王の攻撃は外れた!▼
戦士「よし!僧侶、サポートを頼む!」
僧侶「はい…!」
僧侶「守備力強化魔法(大)!」
ぐぐぐ…
戦士「ぬりゃあああああ!!!」
戦士の攻撃!
会心の一撃!!
ずしゃあああああ!!!!
魔王「ぬぅぅ…!!」
魔王に412のダメージ!!▼
戦士「いけるぞ…!!」
魔王「甘い…!!!攻撃後に隙を見せるなど…」
魔王は拳を握り締め、戦士の体をたたきつけた!
戦士「がっ…」
戦士に209のダメージ!!
戦士「…う…腕がやられた…!!」
女勇者「回復魔法(小)!」ぱぁぁ
戦士「勇者殿…!」
女勇者「回復魔法(小)!回復魔法(小)!」ぱぁぁ…
戦士「…よし。剣は握れる!恩に着るぞ、勇者殿!」だっ!
女勇者「うんっ!戦士くん、私も行くよ!いいでしょっ?」
戦士「…うむ!勇者殿は右から頼む!」
女勇者「はいっ!!」
たったった
魔王「ふ…どこから何人でかかろうと同じこと。一人ずつ潰せば良い」
戦士「ぬりゃああ!!!」
女勇者「やぁーっ!」
魔王は身を翻し、なんと女勇者の方向に向かって突進した!▼
戦士「な…!」
女勇者「うぅ…!?」
魔王「ふははは!この勇者の一撃など恐るるに足らん!」
魔王「貴様の攻撃では挟み撃ちになどならんのだっ!」
勇者の攻撃!
ガキンッ!
魔王に16のダメージ!
魔王「この程度!所詮ガキの戯れよ…!」
魔王は右手に邪気を溜め、そのまま女勇者に振りかざした!
女勇者「ひっ…!」
女勇者「うわ…うわぁあ…!!」」
魔王に140のダメージ!!▼
魔王「な…!?」
魔法使い「私たちを忘れてもらっては困ります。私たちは4人で一つ…!」
僧侶「勇者様、いまのうちに…!こっちへ!」
女勇者「…ふぇ?あ…うんっ!」
魔王「くっ……ちょこまかと…!」
戦士「俺に背中を向けるとは、愚かな!魔王!」
戦士の攻撃!
戦士は剣を高く振り上げ、魔王の背中に突き立てた!!
ドスゥ!!
魔王「ぐぅおおおおお!!!!」
魔王に326のダメージ!
魔王「ふぅ…ふぅ…!」
戦士「はぁ……はぁ…!」
僧侶「戦士さん、回復を…!回復魔法(最大)!」ぱぁぁ
戦士「…かたじけない!」
戦士「魔王!!貴様を倒す!!」
魔王「馬鹿な…!!ほざけ、人間ごときが…!!」
魔王は立ち上がり、右手を天に掲げた!
魔王は自分の生命力を削って、自らの右手に邪気を集め始めた!
戦士「…最後の一撃か!」
女勇者「戦士くん!私も行く!」
僧侶「戦士さん、サポートはお任せください!」
魔法使い「援護します!必ず魔王に隙を作ってみせます!」
戦士「よし!行くぞ…!!!」
魔王は自らの命を乗せた一撃を放った!▼
魔王「おおおおおおおおオォォォッ!!!」
魔法使い「火炎魔法(最大)!冷気魔法(最大)!」ゴゴゴゴ……
魔法使い「爆発魔法ォ(最大)!!!」
ズガァァァン!!!
魔王の右腕に直撃!▼
僧侶「素早さ上昇魔法(最大)!」
ピュイイイイン…!!
戦士の素早さが大幅に上がった!
女勇者の素早さが大幅に上がった!
魔法使い「はぁ、はぁ……!攻撃力倍増魔法!!」
グィィィン!!!
戦士の攻撃力が2倍になった!
女勇者の攻撃力が2倍になった!
戦士「行くぞ、勇者殿っ!」
女勇者「うんっ!」
魔王「馬鹿な!馬鹿なっ…!!」
女勇者「やぁぁぁあああ!!」
戦士「うおぉぉおおおお!!」
女勇者と戦士は左右から同時に魔王に斬りかかる!
ズガァアアアアン!!!
二人の剣は魔王の体に深く突き刺さった!!▼
魔王「が……!」
女勇者「……はぁ、はぁ」
戦士「……はぁ…!はぁ…!」
ガクッ…
魔王「……見事だ、人間」
戦士「やった…のか?」
僧侶「私たちの絆が…勝ったんですね…!!」
魔王「…絆か。それが貴様ら人間の強さか…!」
女勇者「…勝ったの?私たち、勝ったの?」
魔法使い「ええ…!ついに、魔王を…倒しましたよ…!!」
女勇者「終わったんだ……終わったんだね…!」
魔王「見事だ。貴様ら人間の絆…強さ……見くびっていた…」
魔王「そして…」
魔王「それこそが、弱さでもある…!!」
戦士「なに!?」
魔王「混乱魔法(最大)!!!」
ぐら…
戦士「ぐ……」
戦士は混乱してしまった!▼
女勇者「戦士くん!?」
魔王「ふははは…油断したな…!余が膝をついたことで…!」
魔法使い「卑怯な…!」
僧侶「は、早く正気に…戻さないと!」
魔王「無駄だ。余のかけた魔法はそう簡単に解けるものではない…」
魔王「余の命も僅かだが…貴様らのうち一人でも戦えねば勝機はある…!」
魔法使い「くっ…戦士さん!正気に戻って!!」
戦士「く…!勇者殿、どこだ!?」
女勇者「戦士くん!ここ!見えるでしょ!?」
戦士「俺の後ろに下がっていろ!勇者殿!!」
女勇者「戦士くん!!」
魔法使い「だめです!勇者さま、今の戦士さんには聞こえていません!」
女勇者「そんな…戦士くん、お願い!元にもどってよう…!!!」
戦士「そうだ。勇者殿は必ず俺が守る!!後ろに隠れていろ!」
戦士「大丈夫。心配するな。俺たちはあなたをお守りするためにここまで強くなった!」
戦士「必ず俺達が守り抜いてみせる!」
戦士「覚悟しろ、魔王!!」
シャキン!
女勇者「え…?」
魔王「ふははは…皮肉なものよ…!」
魔王「守るべきものの幻を背に、守るべきものに剣を向ける…」
魔王「絆など…!崩れてしまえば弱さに変わる…その絆が…強ければ強いほどに……!!」