女勇者「強くてニューゲームっ♪」 16/16

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女勇者の攻撃。

魔王の側近は砕け散った。

女勇者「…私は強くなった」

女勇者「なのに、なに?」

女勇者「どうしてみんな私を避けるの…?」

女勇者「戦士くん達は間違いじゃないって言ってくれた」

女勇者「…言ってくれたのになぁ」

女勇者「もう、なにがなんだか…!!」

【魔王の間】

ぎぃぃ…

バタン!

魔王「来たな、勇者よ」

女勇者「……」

魔王「…これが勇者か?まるで死んだような目だ」

女勇者「……」

魔王「ふん…人限共も哀れな。こんな目をした小娘に頼るしかないのか」

女勇者「…」

魔王「来ないのか?」

女勇者「…魔王、君は強いよね」

魔王「…?」

女勇者「君が私より強ければ、悪が正義なのかな」

魔王「泣き言か…つまらん」

女勇者「…」

魔王「拍子抜けだ。どのような者が挑んでくるかと思えば…」

魔王「終わらせよう」

魔王の攻撃!

ぐしゃああああ!!!!

女勇者は1のダメージを受けた。

女勇者「…痛くない…」

魔王「なに…!?」

女勇者「ねぇ、もっと本気でやって?」

魔王「馬鹿な…!!」

女勇者「君の正義を見せてよ」

魔王は両手を掲げ、邪悪な闘気を集め始めた。

魔王の両手が黒く輝く!

魔王の攻撃!

ぶぉん!!!!

女勇者は1のダメージを受けた。

女勇者「ねぇ?どうしたの?力こそが正義なんだよ?」

女勇者「君が勝てば人間を滅ぼせるのに、どうして勝たないの?」

魔王「こんな事が…」

ぐしゃ!ドカァ!!ばきっ!!

女勇者は1のダメージを受けた。

女勇者「……もういいよ。もういい」

女勇者「……これが正義」

女勇者の攻撃!

女勇者は拳を強く握り締め、おもいきり魔王をたたきつけた!

どんっ!!!!

魔王「…っ!!」

魔王の右腕がちぎれ飛ぶ!!

魔王「ぐあああああああ!!!!!」

女勇者「これが正義なの?」

どかぁ!!ぐしゃっ!!!ぶしゅぅ…!!

魔王「あ…あぁ…がぁ……!!」

ぐしゃっ

魔王を倒した。

女勇者「これが正義か…!」

ぐしゃっ!!

どかぁっ!!

ぶしゃあ!!!

ぼぐっ!!

女勇者「これが私の求めていた正義かぁ…!」

ぶちゃ!!!

ぐちゃ…!!

ぐち…!

ぴちゃ……

ガン!!!!!

女勇者「こんなものが…正義なんだ…」

女勇者「終わっちゃったな…6週目も…」

魔王は倒れ、世界に光が戻っていく。

女勇者「これで世界は平和に…」

世界中の魔物は消滅し、人々は魔物の影に怯えることはなくなる。

女勇者「…平和な世界か…」

魔王の城は大きな音をたてて崩れ始めた!

女勇者「…疲れたなぁ。このままここで逃げないでいれば、私も一緒に…潰れられる

かな」

魔王の間の天井が崩れ、女勇者の頭上に落ちてくる!

ごしゃ…

女勇者「えへへ、そんなわけないよね」

女勇者「魔王の攻撃が痛くないのに、こんなので潰れられるわけ…」

女勇者「……」

女勇者「…この装備も、魔王の返り血で真っ赤っかになっちゃった」

女勇者「まぁいいや。もう新しい防具を買う必要もないし」

女勇者「……王様に報告しにいこう。そして…」

女勇者「ママに会いに行こう…。ちゃんと帰ったよって」

女勇者「ただいまって、言いに行こう」

女勇者は、瓦礫と化した魔王の城を後にした。

【城】

女勇者「…勇者、ただいまもどりました」

王様「おお、戻ったか…!よくぞやってくれた…!」

女勇者「…」

王様「…勇者よ。どうしたのだ…その顔は一体……」

女勇者「え…?」

王様「……まるで悪魔のような…顔になっておるぞ」

女勇者「…!」

王様「…疲れておるのかも知れんな。ゆっくりと休むといい」

女勇者「ゆっくり、休んでいいんですか…?」

王様「も、もちろんだ。さぁ…もう下がりなさい」

女勇者「…」ぺこ

女勇者(…王様も、私を怖がってる…)

【城下町】

女勇者「…」ふら…ふら…

町人「…ひそひそ」

町人「あれが…世界を救った勇者様?」

町人「なんだかおっかないな…死んでるみたいな目をしてる」

町人「血走ってるし…それにあの服も血まみれ…」

町人「……魔物をたくさん殺してきたんでしょうね…」

町人「…でも、英雄よ。感謝しなくちゃ」

町人「だけど、魔王が居なくなったらら勇者様は怖いだけだよね…」

女勇者「…」ふらふら

女勇者「…」ふらふら

女勇者「!」

女勇者「あれは…」

戦士「……」

僧侶「ゆ、勇者さま…?」

魔法使い「……」

女勇者「みんな、ただいま…。ちゃんと魔王倒してきたよ」ニコ

戦士「う…うむ」

僧侶「勇者様…」じり…

魔法使い「…ひぃ」

女勇者「……ありがとうね。みんな」

戦士「…勇者殿」

女勇者「うん?」

戦士「……すまなかった」

女勇者「……えへへ」ニコ

ふらふら

【勇者の家】

ふら…ふら…

ガチャ

女勇者「…ママ。ママ、帰ったよ」

母「ひ!?ゆ、勇者…!?」

女勇者「ママ、ただいま…」

母「勇者…どうしたの?大丈夫…?」

女勇者「うん。ママ、魔王倒してきたよ?ちゃんと平和になった?」

母「……きっと、世界は平和になったわ。でも…」

女勇者「…?」

母「あなたは…?どうしてそんな悲しい顔をしているの…」

女勇者「わかんない。もうわかんなくなっちゃった…」

母「…勇者?」

女勇者「これは…私の望んだ正義じゃない…私が望んだのは、こんなんじゃないのに…!」じわ

母「勇者…つらかったのね。でもあなたはよく頑張ったわ」ぎゅ

女勇者「…ママ。ママぁ…どうして…」ぽろぽろ

母「?」

女勇者「どうして私を勇者に生んだの…?」ぽろぽろ

母「!!」

女勇者「………あ」

女勇者「ご、ごめんなさいママ…!!」

母「いいえ…私がいけないの。ごめんなさいね…」

女勇者「………ごめんなさい」

母「……勇者」

女勇者「結局、なんだったの?私…」

女勇者「強くなったんだよ?私、すごく強くなった…なのに…」

母「勇者、もうお休みなさい。…きっと疲れているんだわ」

女勇者「…うん」

女勇者「ママ、私もう寝るね?」

母「ええ。そうしなさい…」

女勇者「最後に一個だけお願い聞いてくれる…?」

母「…なぁに?言ってごらんなさい?」

女勇者「『おかえりなさい』って…『お疲れさま』って言ってほしい…」

母「…おかえりなさい。お疲れ様」

女勇者「うん。ありがとう。…これで、もう一回頑張れるよ」ニコ

母「?」

女勇者「今度こそ、本当の正義を…本当の強さを見つけるからね、ママ」

女勇者「だから…明日もやさしく起こしてね」

母「??もちろんよ?」

女勇者「じゃあ…おやすみなさい」

母「ええ。おやすみなさい…」

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【SCENARIO】 ○○ ○○

【WRITER】 ○○ ○○

【CHARACTER DESIGN】 nanashi

【SPECIAL THANKS】 VIPPER

【PRESENTED BY】 ◆r3yksmPHg2

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ニア 強くてニューゲーム

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